クラウド会計を使うなら知っておきたい 経理のしくみづくりとの向き合い方

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クラウド会計があれば経理はやりやすくなりますが、万能ではありません。

できることとできないことを知っておくと、しくみをつくりやすくなります。

目次

クラウド会計さえあれば…というわけではない

クラウド会計(マネーフォワードやfreeeなど)は、データ連携ができるのが強みです。

クラウド会計の登場前は、すべて入力するのが当たり前でした。

だから預金の入力をしたあとに「預金の残高が合わない…」なんてことがあったわけです。(今でもありえますが)

でも、それがデータ連携できるようになって、やり方を間違えなければ残高は基本あっている。預金だけを見ても入力を減らせているわけですから、経理をやりやすくなっていると考えることもできます。

とはいえ、クラウド会計があればバッチリか?といえば、そういうわけでもありません。

クラウド会計でできることは、限定的。

万能と思わず、できることとできないことを知って、うまく付き合っていくというのがいいかと。

クラウド会計で経理するのに知っておきたいポイント

クラウド会計を使って経理をやってみるというのであれば、さいしょの仕組みづくりが大事です。

次のようなことを考えてみましょう。

データ連携できるものはやっておく

クラウド会計の特徴はデータ連携できること。

それゆえにデータ連携できるものは、連携しておきたいところです。データ連携できるのにやっていないという残念なケースもあるのです。

預金以外にもクレジットカードやAmazonも連携できますし、Amazonは何を買ったかがハッキリわかるのが魅力です。

そういう意味で、わたしも本はAmazonで買うことが多いです。何を買ったか入力しなくていいので。

その結果として、手入力することも減ってきます。

あとは、電車に乗るときのモバイルSuicaもおすすめです。Suicaにチャージしたときに経費になるわけでなく、電車に乗ったとき、つまり実際に使ったときに経費になるわけです。

この点、チャージしたとき、利用したとき、それぞれのデータが連携されるので、Suicaの残高管理はできます。

ちなみにApple WatchのモバイルSuicaの残高と経理のモバイルSuicaの残高はあっています。

IMG 5419

使った分だけ経費で入力するというのも手ですが、わたしはそもそも入力を減らしたいので。

モバイルSuica × クラウド会計 知っておきたい経理処理のポイント | GO for IT 〜 税理士 植村 豪 Official Blog

二重仕訳の対策は?

データ連携すれば、もう大丈夫。というわけでもありません。

データ連携をしたがために、1つの取引で2つのデータができるということがあるのです。

たとえば、A銀行からB銀行にお金を移した場合、A銀行からもB銀行からもデータが連携されます。

それ以外にもAmazonで本をクレジットカード決済で買うというなら、Amazonとクレジットカードでそれぞれ同じ取引データが連携されます。

これについては、対策の一例をこちらの記事で解説しています。

フリーランス・ひとり社長がクラウド会計を使うなら知っておきたい 自動仕訳パターンの考え方 | GO for IT 〜 税理士 植村 豪 Official Blog

パターン化した取引があるなら?

パターンの取引は、クラウド会計が学習してくれるのですが、これが正しいかどうかはまた別の話です。

最初に正しい科目が設定されるように、うまいこと教える必要があります。

たとえば、借入金の返済の仕訳なら元本と利息をわけて設定することもやり方によってはできます。

自動仕訳の登録ができるなら、それもやっておきましょう。

こちらの記事で参考例をあげています。

フリーランス・ひとり社長がクラウド会計を使うなら知っておきたい 自動仕訳パターンの考え方 | GO for IT 〜 税理士 植村 豪 Official Blog

データ連携できない取引はどうする?

預金、クレジットカード、Amazonなどがデータ連携できるほかに、給与や請求書なども連携できますからある程度の経理の負担は減らせるといえます。

とはいえ、データ連携ができない取引もあるでしょう。

そういう取引はどうするか?

入力するにしてもExcelでインポートする方法もあり、わたしはこっち派です。

経理の「めんどくさい…」を減らすためにやっておきたいデータ連携・インポート | GO for IT 〜 税理士 植村 豪 Official Blog

その現金はほんとうにある? 現金を使わない

現金で買った場合、入力せざるを得ません。紙の情報はどうにもなりません。スキャンするにしても正確に読み取れないことも多く。

そこで現金を使わないというのを目指してみましょう。

これまで現金で買っていたのであれば、クレジットカードで買ってみるとか、電子マネーで買ってみるとか。

そうすると、結果的にデータ連携させることができるようになります。

そうして現金払いを減らしたとしても、やはり現金払いをゼロにするのはむずかしいでしょう。

ただかなり減らせるはずです。

もうひとつ、現金の科目をつかうのをやめてみましょう。

現金で買ったら「事業主借」をつかう、会社なら役員借入金をつかうという方が、現金の残高がマイナスとか大きすぎるといったことで悩むことはなくなりますので。

現金がなくても怒られることはありません。

しくみをつくるのはそれなりにタイヘン

という感じでクラウド会計はカンタンといわれますが、(まぁそういうのは決まって売っている人が言っているわけですが)

じっさいのところはできることとできないことがあるわけです。

だから、どんなことができて、どんなことができないかを理解してうまく付き合っていきましょう。

「どこかにデータがないか?」

「手入力を減らすにはどうしたらいいか?」

というのを考えてみるといいかと。

しくみをつくるためのアドバイスをもらってもいいでしょうし、手入力を減らすためには、インポートができるようにするのがおすすめです。

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【編集後記】
昨日は午前中はマンションの工事立ち会いがあり自宅で。午後から子どもたちの買い物などで外出。2人とも服とか気に入ったものがあったようでごきげんでした。

【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
とんきち ロースかつ定食


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