クラウド会計の仕訳登録。MFの「対象外」freeeの「無視する」をクリックしてはいけない3つの理由

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クラウド会計を使って経理をするときには、ルール決めが大事です。

その中でお伝えしているのが、仕訳の対象外にするボタンを押さないということです。

目次

「対象外」や「無視」をクリックしない

クラウド会計では、銀行口座の取引データやクレジットカードの利用明細を取り込むことができます。

その機能をうまく活用することで、イチから入力しないといけないといった手間を減らすことができます。

とはいえ、クラウド会計を使うにあたっては、ルール決めも必要です。

ただ、ただ連携していると、残高があわないわ、マイナス残になっているわで、データがぐちゃぐちゃになっていることがあります。

ダブって経費にしていることも多いのです。

例えば、Amazonのデータとクレジットカードの利用明細を連携している場合、両方で経費処理してしまっていると、これはダブりなわけです。

あとは口座間での資金移動などもダブリになる可能性があります。

では、どちらかを経理しないようにしなければいい、ということで片方のデータだけを経理すればいいんじゃない?と思う方もいるかもしれません。

確かにマネーフォワードには「対象外」というボタンがあり、freeeには「無視する」のボタンがあります。

ただ、この「対象外」や「無視する」のボタンは、基本押さない。押してはいけないというルールをおすすめしています。

「対象外」・「無視」をクリックしてはいけない理由

プライベートの支出があったり、同じデータが2つあるといった場合、「対象外」や「無視する」のボタンをクリックして、仕訳にならないようにデータを除外することができます。

マネーフォワードの「対象外」のボタンと、

GOforIT 82
freeeの「明細を無視(無視する)」の ボタン。

GOforIT 79

ただ、次の3つの理由からこれらのボタンがあったとしても、押さないというルールをおすすめしています。

残高があわなくなる

現在、データ連携できるものは預金口座やクレジットカード明細など幅広くなっていますが、共通していることはどれも残高をもっているということです。

預金口座には、預金残高があるように、モバイルSuica には、未利用のチャージ残高があり、クレジットカードには未払金(引き落としされていない金額)としての残高があります。

データ連携をするようになって、残高があわないということはなくなりました。

ただ、ここで「対象外」のボタンや「無視する」のボタンをクリックすると、残高を構成する取引が消えてしまい、結果として残高があわなくなってしまいます。

プライベートのものを買った場合。

「仕事に関係ないや」
「経費にならない」

と「対象外」のボタンをクリックするわけです。ただ一方で、相手科目は残高が管理されている科目です。

対象外や「無視する」をクリックしないならどうすればいいか?

フリーランスや個人事業者であれば、「事業主貸」や「事業主借」という科目があるので、それを使えば大丈夫です。

GOforIT 83事業主貸や事業主借にすれば、収入や経費にはならず、残高もあってくるはずです。

 

補足
プライベート用の口座から支払った、クレジットカードから連携したという場合には、仕事に関係する取引だけ連携すればいいので、その場合は「対象外」や「無視する」をクリックすることもありえます。 

ミスにつながる

クラウド会計では、しくみをつくることが大事。そこにはルールも必要です。

ただ、ルールを必要以上に増やせば、それはそれで混乱を招くことになります。

たとえば、A口座からB口座への資金移動をする場合に、どちらかを対象外にして処理していると、

「対象外のボタンをクリックするのはA銀行?B銀行?どっちだっけ?」

と毎回迷うことになりますし、調べたりと結果として登録にも時間がかかります。

それならば、連携したデータは例外なくすべて登録する。二重の仕訳になるものには、また違った対策をするというのがおすすめです。

わたしがおすすめするのは、「複合」のような結合のための科目を使うことです。(科目は何でもいいですが)

A銀行からB銀行への資金移動の場合には、どちらのデータも活かすためにこういう仕訳をすることもできます。

資金移動 10,000/A銀行 10,000

B銀行 10,000/資金移動 10,000

結果として、資金移動の科目残高はゼロになります。こちらの記事にも自動仕訳パターンのことをお話しています。

フリーランス・ひとり社長がクラウド会計を使うなら知っておきたい 自動仕訳パターンの考え方 | GO for IT 〜 税理士 植村 豪 Official Blog

というわけで、ルールはシンプルに。できるだけ例外をつくらないというのがおすすめです。

ミスを見つけやすい

とはいえ、間違えて対象外にすることもあるかもしれません。

そのときのチェック方法として、「対象外」「無視する」として処理した仕訳を検索するとことができます、すべて登録するというルールにしていたら、対象外になっているデータは少ないはず。探すのは、そこまでタイヘンではありません。

ところが、「対象外」がいくつもあると、いくつも対象外になっているデータが出てきますから、探すのも修正するのも難易度があがることになります。

取引はシンプルがいい

「対象外」や「無視する」という機能はあるものの、考えておきたいのは、そもそも取引をシンプルにすることです。

仕事用のクレジットカードでプライベートのモノを買わないというルールにしておくことで、「これは仕事用?プライベート用?」と迷う必要もなくなります。

預金も仕事の支払いとプライベートのモノが混在させるのではなく、仕事用の預金をつくっておくと、判断もしやすくなります。

そもそも、対象外のボタンを押す必要はなくなります。

経理のめんどくさいを減らして、効率化しやすくするためにも、まずは取引自体をシンプルにすることを意識してみましょう。


【編集後記】
昨日はオフ。午後から3人で映画を見にいってひとりでしたのでやりたいことをいろいろと。夕方に家族と合流してお店がガラガラな時間に早い夕食を食べて帰宅。そのあとは家でまったりと。

【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
がってん寿司 うなぎ炙り


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