相続財産をどうやって見つけるか。

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相続後、やることの1つに「亡くなった方がどんな財産をもっていたかを整理する」があります。
とはいえ、みつけるのがカンタンではないことも。そこでどうやって見つけるかの一例をお話します。

目次

聞きたいときにはもういない

今の時点でじぶんがどれだけ財産をもっているか、わかるでしょうか。

ここで答えられる方は、日頃からどんな財産があるか整理されている方でしょう。
預金や不動産、株などは把握されていても、それ以外にもあるわけで財産は想像よりももっと広い範囲です。

それでていて、相続の場合はすでに本人がいません。
本人でも把握しきれていないことを相続人の方が調べるわけですから難易度はグンと上がります。

それでいて、相続税の財産に限っていえば、目に見える財産とも限りません。

では、そうした財産をどうやって見つければいいのか?

一例を挙げてみました。

財産をどうやって見つけるか?

財産を見つけるのにカギになるのは、入出金の動きです。
本人がすでにいないわけですから、本人の足跡を見るわけです。

保険料を払っている

預金の入出金明細を見ると、保険料を払っている場合があります。

そのときに見ておきたいのは、保険証券。
保険証券を見れば保険料がいくらかわかりますし、預金の入出金明細の金額と一致するでしょうから。
ドル建ての場合にはレートによって変わりますが、限定はできるでしょう。

次に入出金明細で払っているすべての保険料について、保険金がおりたかどうかを確認してみましょう。
もし、保険金が入金されていない契約がある場合には、「これは何の保険?」と保険証券を見ます。

すると、被保険者が亡くなった方本人でなく、他の親族になっていることがあります。保険証券を被保険者である親族が持っていることもあります。

この場合、被保険者が亡くなった方でなく親族なので、保険金はおりないです。
ただ、これが実は解約返戻金がある場合は相続財産になるのです。(生命保険契約に関する権利)

亡くなった方が保険料を負担しているのが理由です。
ちなみに掛捨て保険の場合は解約返戻金がないので財産になりません。

ネット取引している

今やネットで取引するのは日常になりました。

ネット証券会社やビットコインなどの仮想通貨、PayPayなどの電子マネーまで幅広いです。

預金などのようにパッと見てわからないこともあります。

では、これをどうやって見つけるか?

たとえば、ブラウザーのお気に入り登録やブックマークバーなど。ネットでよく取引する場合、多くのケースで「お気に入り」登録をしています。ブックマークバーも含めて。

そしてネット取引の決済方法。多くはクレジットカード決済です。
…となれば、クレジットカードの明細まで見ることで何かしらのヒントが見つかる可能性があります。
ネット証券、仮想通貨、PayPayなどの電子マネーでも、クレジットカードやネットバンクで決済やチャージをしています。

貸金庫を借りている

実はこっそりと貸金庫を借りているケースもあります。

利用があるかどうかは預金の入出金明細を見てみることです。
もし、貸金庫があれば貸金庫の手数料を払っているはずです。

貸金庫を借りている場合には、必ず貸金庫の中身を確認しておきましょう。

もし金庫の中に金塊が入っていたら、それも相続財産です。

貸金庫は税務署もチェックしたがるところです。それほど手をかけずに財産のモレを見つけられるので。
注意しましょう。

親族名義の財産

本人名義の財産をいくら探しても見つけられない財産もあります。

それが親族名義の財産です。

なぜ親族名義の財産が関係あるのか?

預金、株などで親族名義になっていても、もともとお金を出しているのが亡くなった方というのであれば、それは亡くなった方の財産だということになります。

たとえば、専業主婦や未成年の子どもの財産だった場合で考えてみると、いったいどうやってそれだけの財産をつくったのか?誰が見ても気になるところではないでしょうか。

財産が増えるにはそれなりの理由があります。相続で引き継いだか、贈与でもらったか。

どちらでもなければ、いよいよ亡くなった方の財産である可能性が高くなります。それも相続財産になるのです。

そもそもの探す範囲に含まれていないわけですから、本人名義の財産をいくら探していても、そりゃ見つかるわけがありません。

見つからないときは割り切りも必要

相続があったらどんな財産があるかを整理するところからはじめるのですが、それでも限界はあります。

本人でない以上、すべてを把握するのはカンタンではないですから。
転勤していたときに利用していた銀行の支店口座などキリがありません。

最後は割り切りも大事です。

探すだけ探しても出てこないものは、スパッとあきらめましょう。
全力で探して、万が一もれがあったとして、税務署が見つけるケースもあるでしょう。

ただ、税務署は銀行などに照会することもできますから、探すチカラにはどうしても差があります。

もし、税務署が見つけてくれた場合はモレになりますし、税金を追加で払うことにはなるのですが、財産以上に税金を払うことはありませんし、仮に相続税を払ったとしても相続財産は増えるわけですから前向きに考えていいものです。

やることはやった、税務署が見つけてくれたと考えればいいかなと。

ということで、相続財産を探すならお金の出どころを見ておきましょう。
お金の出どころがわかれば、財産を見つけやすくなります。


【編集後記】
昨日はオフ。写真撮影で外出。帰りは栄に寄ってランチを食べていたら精算のときに店員さんから「わたしも最近カメラはじめたんです。」と声をかけていただきました。カメラを下げていますし、カメラを机に置いていますからさすがに写真撮っている人だと気づきますね。ただ、税理士とは気づかれませんけど。

【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
マルエイガレリア
丸与商店 紅から定食


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