相続は人生にそう何度も経験することではありません。それだけに相続のことで疑問に思うことも多いでしょう。
ただ、相続はデリケートな話題で、誰にでも相談できることでもありません。
でも、もしAIが相続のことを教えてくれるなら、今よりも相続のことを考えるようになるかもしれません。
そんな相続の疑問にAIが答えてくれるのかどうか。
そこで今回は相続によくある質問や疑問を7つ、ChatGPTに聞いてみました。
ChatGPTは相続のことわかるのか?
ChatGPTはチャットで質問できるAIです。
チャットに質問を入れると、その質問に答えてくれます。
ただ、どこまでのことがわかるのか。試してみてわかってきます。
たとえば、相続のこと。
AIが相続のことにどこまで答えてくれるかは、現段階ではわかりません。
相続のことを他人と話すことはそれほど多くないでしょう。
相談しにくいことでもありますから。
でも、もしAIが相続のことがわかるなら?
何をしたらいいか、どう対応するのがいいのかを教えてくれるなら相続のことを考えやすくもなるでしょう。
で、実際のところどうなのか。
相続人の立場になって、ChatGPTに相続や相続税の質問をしてみました。
ChatGPTに相続の質問を10個してみたら
ChatGPTに聞いてみたのは、相続の質問や疑問としてよくあるもの。全部で10個あります。
【質問1】相続があったときに何をすればいい?
「相続があったとき、何をすればいいかわからない」というのは、よく聞く声です。
この質問をChatGPTに聞いてみることに。
ざっくりの流れを教えてもらえました。
「相続人を選定する」というと選挙のようでちょっと気になりますけど、だいたいはあっていますね。
ちなみに。誰にでも相続税がかかるわけではありません。
現状は、相続があったら100人のうち9人程度。愛知県では12人ほどとされています。
【質問2】相続人は誰になるの?
相続人が誰になるのか。これも聞いてみることに。
この判断はさすがにキビシイでしょう。
が、祖父母以外は合っています。
配偶者と子どもは確かに相続人になるのですが、祖父母は子どもが相続人にならないケースに限って相続人になります。
それっぽい答えを返してくれるところはたしかにすごいのですが、ここは間違えたらいけないところです。
【質問3】相続でもめたくない。どうやって財産をわければいい?
相続ではもめないことが一番です。どうやったら円満にできるのか聞いてみました。
手続きとしては、たしかにそのとおりです。
- 財産を評価して財産目録などで明らかにする
- 遺産分割協議書をつくる
- 専門家に相談する
などなど。
ただ、円満になるかどうかはわかりません。
「認識を合わせる」というのはカンタンではないですから。
【質問4】相続税の申告って何をすればいい?
ここから相続税の疑問を。
相続税の申告をどうやってやればいいか、聞いてみました。
だいたいはわかっていますね。相談先の説明は無難というか、忖度も少し感じる回答ですけど。
【質問5】相続税の申告っていつまでにやるの?
相続税の申告書を税務署にいつまでに出せばいいのか、念のために聞いてみました。
相続税の申告期限は相続があった日から10ヶ月以内。
2023年1月30日に相続があったならその10ヶ月後、「2023年11月30日」が正しい申告期限です。
もし、ChatGPTのいうとおりに2024年3月31日に出すと、期限後の申告になりますので、ご注意を。
ChatGPTの答えたものは、どこか別の国の申告期限なのかもしれません。(ちなみにアメリカの相続税の申告期限は9ヶ月)
【質問6】親族名義の財産があった場合、申告しなくてもいい?
親族の名義の預金があった場合の対応方法も聞いてみました。
亡くなった方の財産なのに親族名義になっているような預金、いわゆる名義預金も申告しないといけないということです。
この回答も亡くなった方の財産で親族名義のものをイメージしているのでしょう。
これもそのとおり。
もちろん、親族名義の財産であっても明らかに本人のものは相続税の申告に含めなくてもいい、というのを補足しておきます。
【質問7】葬式代がかかるから相続の2日前にお金を引き出したんだけど
よくあるのは相続の直前に口座からお金を引き出されていることがあります。これは預金が凍結されることを知っているからです。
じゃあ、その財産を相続財産に含めなくてもいいのか?と聞いてみました。
正直、ここは間違ってくるだろうなとは思ったのですが、少なくとも「申告したほうがいいかも」とは回答しています。
ここまで判断するのはちょっと驚きです。
【質問7】相続対策って何をすればいいの?
相続対策ってよくいわれるけど、どんなことをすればいいのか?
わかっていれば早めにやったほうがいいわけですが、やっぱり相談もしにくい。
…ということで、これも質問してみます。
「相続人を選出する」といわれるとどうしても選挙の感が出てしまい違和感も…。
誰が相続人になるかは、民法のルールで決まっています。
親族間のトラブルを防ぐために、調停をいきなりやるのは穏やかではないかなと。
調停になるときは相続でトラブルになったときです。
AIにはわからないこともある
7つの質問をしてみてわかったのは、返信は確かに早いですし正しい回答もありますが、現状は間違っていることもあるなということ。
プログラミングは得意でも、相続のことはまだわからないことも多そうです。
で、相続人の気持ちになってみると、ChatGPTにはできないだろうなということもありました。
それが気持ちの部分です。
相続対策として真っ先に考えたいのはもめないことです。
で、もめないためには相続人同士がお互いの気持ちを尊重し合うことが必要となるのですが、AIでは相続人がどんな気持ちなのか?まではわかりません。
そこはヒトが対応するべきことでしょうね。
相続のことはデリケートでもあり、相談しにくいことでもあります。
ちょっとした疑問があればさらっと聞いてみるというのは、ChatGPTの使い方の1つでしょうね。
(固有名詞など個別の内容を出してChatGPTに聞くというのはおすすめしませんが。)
試してみた限り、いずれは洗練されていくだろうなということも多いですから。
【編集後記】
昨日はオフ。朝は熱田神宮へ。歳男ということもありお参りを。厄年ではないです。写真を撮ったりきしめんも。午後はブログを書いたり、長男(7)と久しぶりにどうぶつしょうぎも。
【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
熱田神宮内の宮きしめん 金しゃちきしめん