売上の請求書と入金された金額があっていないときの対処方法

経理のコツ

「お客さまからの入金額が請求した金額と違ってる…。」なんてことがあります。

こんな場合にはどうしたらいいのでしょうか?対応方法についてお話します。

売上は入金までで1セット

仕事をする上ではずせないのがお客様への売上代金の請求です。

フリーランスは仕事をしたら、それで終わり、ではないんですよね。

仕事する、請求する、お金をもらう。ここまでです。順番はともかくこれで1セット。

このとき気をつけたいのが、お金をもらえなくても、取引が終わっていれば売上になるということです。

その意味で、お金を入金してもらって、はじめて本当の売上になるともいえます。

ところで。入金してもらったはいいものの、請求した金額と入金額がちがっている…といったこともあります。

その場合は、どう対応したらいいのでしょうか?

請求額より入金額の方が多い

まずは請求額より入金額のほうが多い場合。

いわゆる「過入金」です。

請求書の金額よりも多く入金されているという場合に、考えられるのは、お客さまの振込み処理のミスです。

お客さまではすぐに気づかずに、数ヶ月してから気づくといったこともあります。意外と。

それよりも先に動いて。入金額が多すぎた事実をお客さまに伝えましょう。

その上で、

  • 振込料を差し引いて返金処理をするか?
  • 翌月の売上代金の前入金(相殺)として扱うか?

を相談して決めましょう。

過入金が少額で単発のお客さまであれば「今回はもういいよ」というパターンもありえますね。

請求額より入金額の方が少ない

今度は、請求額より入金額の方が少ないというケース。

どちらかというと、こちらのほうがよくある話ですね。

振込手数料がマイナスされている

入金額が少ない場合に、いちばん多いのは振込手数料を引いて振り込まれているというケースです。

この場合、手数料はこちら負担ということになります。

ここで考えたいのは、振込手数料を引いて振込みをすることをこちらが了承しているかどうか。

というのも、こちらの了承なく、手数料を差し引いて振込まれるようなケースもあります。

もし、請求書の金額どおりに入金してほしいなら、請求書にその旨を載せておくべきです。

たとえば「振込手数料は御社ご負担にてお願い致します。」というように。

振込手数料はこちら負担でいいならば、こちらとしては値引きと同じ意味合いになります。

得意先の振込ミスだった

過入金と同様に、入金不足もお客さまのミスということはありえます。

このケースはなかなか伝えにくいかもしれませんが、こういうケースこそすぐにお客さまに確認をしましょう。

資金繰りのためにも、ドライに問合せです。

で、大事なのはすぐに気付けるかどうか?後になるほど「今さら請求するのも…」と請求しにくくなるものです。

その点からも、入金時に売上を計上するのではなく、発生ベースで経理するべきです。

「発生ベースで仕訳する」というのは、取引したタイミングで

4/30 売掛金 1,100,000/ 売上 1,100,000

と売上を認識する方法です。入金時ではなく。

で、入金があったときには、

5/31 普通預金 1,000,000/売掛金 1,000,000

というように売掛金を減らします。

すると、売掛金の残高が100,000円(=1,100,000ー1,000,000)残っていることに気付けるわけです。

源泉徴収されている

もうひとつ、考えられるのは取引が源泉徴収の対象であること。

関係するのは、お客さまが会社や(給料を払っている)個人事業者の場合です。

この源泉徴収というのは、給料のように所得税を売上代金を支払う側(お客さま)で天引きして、代わりに税務署に支払うルールです。(こちらからすると、所得税の前払い)

フリーランスの場合、仕事内容によっては、源泉徴収の対象になる仕事があります。

原稿料やデザイン料、講演料、カメラマンの仕事などなど。

もし、請求書に源泉徴収税額の表示がなくても、源泉徴収するべき取引であれば、お客さまの方で税金を天引きしないといけないことになっています。

だから所得税をマイナスした金額を振り込んでくるわけです。

通常は、こちらで請求書に源泉徴収税額を表記しておけば、入金額が請求額となり、請求額と入金額が一致するわけですが、ちゃんと表示していないとこの差額が出ることになります。

そうならないために、じぶんの仕事が源泉徴収の対象になるのであれば、請求書に源泉徴収税額を表示しておくことです。

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源泉徴収は次の算式で計算されます。

源泉徴収税額の計算
  • 請求額が100万円以下→   支払金額×10.21%
  • 請求額が100万円超 →(支払金額−100万円)×20.42%+102,100円

なお、入金額から源泉徴収がされているかどうか確認するには、逆算してあたりをつける方法があります。

ここで、参考までにExcelのゴールシーク(Altキー→A→W→G)という機能を使うと、

振込金額が99,790円だった場合は…。

入金額から売上と消費税を自動で計算してくれます。(ファイル→入金額から請求額を逆算

スクリーンショット 2020 05 18 17 10 28

請求額が110,000円なら源泉徴収されていたということ。さらに差額がでれば振込手数料?

くわしくはこの記事に書いています。

フリーランスが売上入金の仕訳をするときにはExcelのゴールシークを使って逆算してみる! | GO for IT 〜 税理士 植村 豪 Official Blog


【編集後記】
昨日はあたたかくなってきたので、朝に長男(5)と2人で散歩。戻ってきてから車でパンを買いに。蜜にならないように入場制限、消毒など対策がされていました。その後は変わらず家にこもっていました。

【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
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