クラウド会計に任せすぎると自動仕訳が登録できなくなる理由。

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クラウド会計は便利なのですが、任せすぎてもいけないと考えています。
自動仕訳ができないという声があるので、解決策をまとめてみました。

目次

クラウド会計の学習機能は確かに便利だけど

じぶんで経理をやるなら、クラウド会計を利用することをおすすめします。

  • ネットバンクやクレジットカードのデータを連携できる
  • Macでも使える

といったメリットもあるのですが、もう1つ学習機能があります。
この学習機能があるから、一度登録すれば、次からは同じ科目が候補にあがり、登録ボタンをクリックすれば経理できます。

ただし、これには前提条件があります。

「最初が正しければ」です。

クラウド会計は科目を提案してくれるのですが、けっこう適当です。
たとえば、このデータだとAmazonへの支払いなのに「地代家賃」の科目を提案してきていますから。

これをそのまま登録してしまうと、その後はすべて同じ取引を「地代家賃」として学習してしまいますから、データがぐちゃぐちゃになります。

最初が肝心ということになります。
手放しで学習してもらうのではく、こちらから伝える必要があります。

クラウド会計で自動仕訳が反映されない原因

マネーフォワードでも、freeeでも自動仕訳を登録することができます。

ただ、登録したものの、「自動仕訳を登録したのに反映されない」というのはよくあるトラブルの1つです。

たとえば、借入金の返済の仕訳。設定の工夫は必要ですが、ネットバンクのデータが連携されてきた段階で、元本と利息にわけることができます。

フリーランス・ひとり社長がクラウド会計を使うなら知っておきたい 自動仕訳パターンの考え方 | GO for IT 〜 税理士 植村 豪 OFFICIAL BLOG

ただ、ネットバンクのデータが連携されても、こちらから設定した仕訳が反映されないことがあるのです。

こういう場合、前述したような最初の学習が影響してしまっています。

こちらから自動仕訳ルールを登録をしても、最初にデータ連携されたときに、クラウド会計の提案どおりに登録してしまうと、それが自動仕訳ルールにも登録されてしまっています。

データが連携されたときに判定条件がかぶってしまうことになり、どちらを選べばいいのかわからない状態になってしまうわけです。
結果、こちらで意図した自動仕訳が反映されず、先に学習した内容が優先されてしまう、ということになります。

この場合、もともと登録された間違った「単一自動仕訳ルール」を削除すれば、意図した自動仕訳が反映されます。

ソフトに頼りすぎない。こちらから伝える

全自動というと響きはいいのですが、実際、全自動なことってほとんどありません。
たとえ、自動でも正しいのか、間違っているかはまた別のはなしです。

正しいかどうかの判断は現状、ヒトがやるしかないでしょう。

ただ、使い方を理解して正しく設定する、正しく伝えれば利用するメリットもあります。

もっと大事なことをいうと、クラウド会計のデータ連携だけですべての取引を経理できるわけではありません。

連携の対象にならないサービスや取引もあるからです。
ただ、Excelインポートなどを使えば、入力の手間は減らせます。

経理をするのにExcelを使うかどうか? インポートをやってみよう。 | GO for IT 〜 税理士 植村 豪 OFFICIAL BLOG

全自動だけでなく「絶対」、「まるまる」、「間違いない」という声も、実際はそうでもないかと。
そうした営業トークを丸呑みすることなく、

「じぶんで経理をやるなら便利なツール」

という位置づけで付き合うのがいいでしょうね。

売上が増えるわけではないですが、判断軸を磨くための経理は、身につけるのがおすすめです。


【編集後記】
昨日は税理士業をやったあとは、とある研究を。夕方に戻ってからは3人で桃鉄を少し楽しみました。

【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
ミニ三脚で夜景撮影


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