資金繰りをよくするためには、貸借対照表をメタボにしないことも大事です。
背が高ければいいわけじゃない貸借対照表。
メタボにしないためにどんなところをチェックするかをまとめてみました。
メタボになると…
健康診断などでメタボといわれるのは避けたいものです。
メタボは気づかないうちに症状が進み、動脈硬化がすすみ、病気になるなど危険そのもの。
このメタボ、じぶんの数字でも気をつけないといけません。
メタボかどうかがわかるのが決算書のうちの貸借対照表。
貸借対照表は総資産の金額が大きければいいと思われるかもしれませんが、そうではないです。
余分なものがあると、それが気づかぬうちにメタボへとつながります。
そうならないようには、日頃から定期的なチェックが欠かせません。
では、メタボになる原因にはどんなものがあるか、今回は資産についてまとめてみました。
メタボを改善するには資産から
メタボになる可能性のある資産にはどんなものがあるか?
次のようなものです。
売掛金の回収もれ
売掛金は、お金が入金された段階で残高がゼロになります。
つまり、残るのは直近の未入金の分だけです。
にもかかわらず、いつまで経ってもなかなか売掛金の残高が減らないということがあります。
いくら売上が立ったとしても、入金されて売掛金がお金に変わらないと本当の意味で売上とは言えません。
売掛金を原因とするメタボを防ぐためには、翌月1日に入金をチェックする。
期限までに未入金ならドライに督促することが必要です。
売れない在庫
商品を売るしごとであれば、在庫はある程度必要です。
ところが、商品の売れる時期を過ぎて売れなくなり、手元に残ったままになる在庫もでてきます。
その在庫数が多いほど、メタボになりやすいです。
商品も売れてお金に変わらないと、ずっと商品のまま。貸借対照表のメタボにつながります。
そうならないように、在庫の売れるピークを見ながら下り坂に来たら、ちょっと値下げしてでもお金に変えたほうがいいでしょう。
安売りは避けるべきですが、完全に売れなくなり廃棄するよりはマシです。
以前に払った前払金
いつまでも前払金の残高が残っていることがあります。
過去に前払いしたお金をモノを使い始めた、サービスを利用したタイミングで経費などに振り返るべきです。
でも、それを忘れているといつまでも前払金の残高として残ったままになりますし、貸借対照表の金額も増えます。
必要じゃない資産がある時点でメタボです。
そうならないように、実際に利用したタイミングで経費(ときには資産)に振り返ることを忘れずに。
減価償却しない
会社の場合は、減価償却しないことも税金のルールでは認められています。
たとえば、利益を出したいとき、減価償却しなければその分の経費が減り利益が出るわけです。
ただ、これも本来は毎月、毎年の減価償却という流れを止めることになりますから、その分固定資産の簿価は減っていきません。
結果として、メタボでいうところの動脈硬化にもつながるわけです。
減価償却は止めたところで、銀行にもわかること。
一度止めると、クセになります。
そうならないように、減価償却を毎期、毎月やっておくことです。
貸借対照表の残高をチェックしておく
貸借対照表をメタボにしないための1番の対策は、毎月、貸借対照表の残高をチェックすることです。
すべての科目の残高の内訳がわかるかどうか。
その内訳におかしいところがなければいいですが、もし、入金遅れや前払金の振り替え忘れがあれば早めの対処をしましょう。
入金遅れは半年も遅れれば、請求しにくくなります。早期発見のためには毎年でなく、毎月です。
預金残高があっているのはもちろん、
貸借対照表の残高をチェックすれば、経理の正確さも高くなります。
また、貸借対照表をメタボにせず、筋肉質にすることで資金繰りもよくなるはずです。
損益計算書よりも貸借対照表。つぶさにチェックしていきましょう。
【編集後記】
昨日は法人の決算と相続をすすめました。午後は勉強などを。
【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
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