フリーランスより手間のかかる会社をつくるメリット 

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フリーランスは仕事を続けていくと、どこかで会社にするかどうか?の選択が出てきます。

手間がかかるデメリットはありますが、やってみるメリットもあると感じています。じぶんの体験も含めてまとめてみました。

目次

会社をつくるという選択

フリーランスが会社をつくることを考える場面があります。

法人成りと言われるものです。

フリーランスは自分の手取り部分が経費にならないため(事業主貸で処理)、手取り部分にも税金がかかっていることになり、さらに所得が増えると税率も階段式で上がっていくため、利益が高くなると、会社の税負担を逆転するところが出てきます。

そこで、多くのフリーランスは、ある程度仕事を続けてきたところで法人成りを検討することになります。

法人にすることで

  • 自分の手取り部分を役員報酬として払える
  • 経営セーフティ共済など個人では使いにくい節税もできる
  • 消費税を払っていた場合、法人にすると2期免税になる(例外もあります)
  • 繰越欠損金(過去の赤字)を最大10年繰越できる
  • 社宅契約ができる

といった節税メリットがある一方で、

  • 個人に比べると経理の難易度は上がる
  • 税理士と顧問契約をしている場合は顧問料が上がる
  • 社会保険の負担
  • 給与計算の手間

といったデメリットもあり、両方を加味して決めるべきでしょう。

とはいえ、消費税の2期免税、所得税と法人税の税率差などを理由に、最初はフリーランス、個人事業者としてスタートし、利益がたくさん出るようになったタイミングで法人にするというのが通常です。(社会保険の負担は考慮すべきです。)

たまに仕事の事情から、いきなり会社をつくる方もいらっしゃいます。

私の場合で考えると、税理士にも税理士法人というのがあって、税理士業を会社でやることはできるのですが、残念ながら、税理士業を会社化するには、税理士2人以上が必要です。

現状、あえてひとりを選んでいる関係上、税理士法人はあきらめています。

ただ、それでもあえて会社はつくっています。

わたしが会社をつくった理由

私がやっているのは、税理士業をフリーランスとしてやりつつ、会社も運営するわけです。(一応)

これは実際のところ手間がかかります。

個人でも経理をして、会社でも経理をしないといけませんし、税金もそれぞれに払わなければいけません。

フリーランスとしては、所得税、住民税、個人事業税を。

会社としては、法人税、法人住民税、法人事業税といったものを払わなければいけません。

フリーランスだけなら1月に確定申告をすればいいわけですが、これに加えて会社も5月決算なので、7月に会社の確定申告をしなければいけなくなります。

さらに給与計算、社会保険の届出、 年末調整などといったものもやる必要があり、手間は格段に増えるわけです。

当初に会社をつくった理由は社会保険の負担でした。

フリーランスであれば国民健康保険と国民年金を払うわけですが、特に国民健康保険は確定申告書の所得を基準として決められるため、結構な負担になります。(所得がそれほどなくても負担が高い。)

これが会社の社会保険であれば、役員報酬をベースに健康保険と厚生年金の保険料がが決まるため、調整はしやすいわけです。

ただ、独立してからの試行錯誤もあり、手間ではあるものの今では会社を作ったのはよかったなと思っています。

現在は税理士業だけにこだわる必要もないかなという考えになっています。

やるべき仕事を税理士業だけと考えると、フリーランスだけでいいわけです。

ただ、会社を作った以上は、せっかくなら会社で税理士業以外の仕事の芽を育てたいというのが今はあります。

税理士業はフリーランスとしてしかできませんが、税理士業に関係のない仕事であれば、会社でやることも可能です。

会社をつくると甘い苦いの新しい体験もたくさん

もちろん、経理がめんどくさくなるのはいやだ、 社会保険が折半負担だと言っても結局自分がお金を用意しなきゃいけない、給与計算をしたくないといった理由でフリーランスを選択しないと言う道もあるでしょう。

ただ、フリーランスもやってみて、会社もやってみると、体験できることの幅は広がります。

まずは会社をつくるのにお金がかかります。(合同会社なら7万円弱。株式会社なら30万円以内)

特に株式会社は結構な負担です。(最初は合同会社というのもありですが、イメージ先行で、高くても株式会社が好まれるようです。)

あと、会社はマイナンバーを公開され、じぶんの会社が登記されます。

それ以外にも。お金を借りる事情が変わったりとか、決算書が変わったりとか、法人税の申告書が増えたり。

給料から所得税や住民税、社会保険料を差し引いてじぶんの口座に振り込む。

といったことで、会社と個人のお金の流れ、税金の関係といったことも体験しつつ理解できるようになります。

そして、節税をしやすいのは個人よりも会社です。

手間は増えるものの、長く仕事を続けるのであれば会社もどこかで体験していただくのもおすすめです。

私は法人成りではなく、フリーランスとして仕事をしつつも、会社としても仕事をしていますが、 会社の状況を見れば、税理士業以外の仕事ができているかどうかは一目瞭然なので、その意味でも会社をつくった意味はあったかなと感じています。


【編集後記】
昨日はオフ。家にいる時間が多くなったので子どもたちと図書館で本を調達。夕方に長男(5)の体操教室でちょっとだけ外から見学できました。はじめてとびばこ5段を跳べたようで、先生たちから「おー」とどよめきでした。
【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
長男(5)の体操教室を見学


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