当たりをつけて他を捨てると効率よくできることが多いです。
税務調査では当たりをつけて調べる
今、税務調査の時期ですが、税務調査では調査官が当たりをつけて怪しそうなところを見ていきます。
税務調査について、説明しておくと、大抵2日間で3年分を見ていく感じです。
で、時間は10時から15時とか16時まで(17時までに税務署に戻りたいので)
しかも、1日目の午前中には、会社の概況を聞くというのが通常。
そうすると、実質的には1日半しかなく、3年分の帳簿を1から10までチェックするのは難しい。
ですから、当たりをつけて、調べていくのです。
例えば、
- 期ズレ→今期の売上が翌期の売上として計上されていないか?
- 架空人件費→存在しない社員の給料が経費になっていないか?
といったようなことを営業日報を見て期ズレの売上がないかどうか確認したり、机の配席、ロッカーなどと給与台帳を照合して架空の人件費がないかをチェックするのです。
期ズレはよくある間違い。
架空人件費は見つかれば、ごまかしでペナルティが大きいのでたくさん税金をとれます。
税務署からしたら、帳簿をイチから調べていくより、過去の経験から当たりをつけて調べた方が効率がいいわけです。
他は?といえば、最初の事業概要のヒアリングで、この会社はちゃんとやっていると思えば、もうバッサリと捨てています。
結果として、2日目の午前中に早々と撤退するなんてこともあったりします。
もし、税務調査で調査官が帳簿や請求書を1枚ずつ順番に見ていたら、それは違う意味で当たりだといえます。
限られた時間でこなすためには?
仕事でも、ポイントだけチェックすることがあります。
例えば、相続税の申告なら、預金通帳の入出金履歴で50万円以上のものだけをしっかりチェックするといった感じで。
入出金をぜーんぶ確認するということも、やろうと思えばできるのでしょうが、そんなのやっていたら余裕で日が暮れますし、調べても影響がほとんどないようなことも多いです。
20万円とか毎月定期的に出金があれば、これは生活費だなと判断し、スルー。
50万円を超えるような金額が大きなもの、出金先が載っているなど、チェックしておいた方がいいなというものに絞って調べています。
調べたところですでに亡くなった方の口座。正解かどうかわかりませんし、限られた時間で効率よく仕事するには、小さなところを捨てるというのは、欠かせません。
やるべき仕事に当たりをつける
独立してひとりで仕事をするにしても、すべてのことに対応することはできず、
自分がやれそうな仕事に当たりをつけてきました。
ひとりなので、たくさんのお客様と仕事する、というのは無理で、数はこなせないと当たりをつけていますし、海外取引のたくさんある会社との仕事もやらないようにしています。
電話使わない方がいいかなと当たりをつけて、HPでも公開していないので、電話から依頼があるような仕事もあきらめています。
土日に税理士業、というのも同様に。家族との時間は欲しいので。
「原則は土日でお願いしたいんだけど…」「毎回打ち合せは夜で…」という仕事は、捨てています。
何から何までやれませんし、そもそもたくさんの数を1人では無理なので、やれそうだと思う仕事に当たりつけています。
ひとりしごとでは、どんな仕事をできるか?に当たりをつけて、それ以外は捨てるというのも必要かと。
【編集後記】
昨日は法人のお客様訪問。決算着地見込みとやるべきことを再確認しました。その後は法人のコンサルティングでした。
【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
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