在庫管理をABC分析で効率化する 商品在庫を上手にお金に変えよう

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事業をする上で在庫管理は悩ましい問題です。

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ABC分析を使って在庫を効率的に管理しましょう。

目次

在庫管理はなかなか難しい バランスよく管理したい

在庫管理は商品を販売する事業では永遠のテーマです。商品が多種になればそれだけ管理も難しくなります。

売れる商品の在庫がないと、売上の機会損失になってしまいます。

逆に売れない商品の在庫が溜まると、資金繰りが悪化します。

お金を払って商品を仕入れているわけなので、効率よく販売してできるだけ早く現金化したいものです。

仕入れをしていくべき商品とそうでない商品とがわかれば効率よく在庫管理をすることができます。

そんなときにはABC分析をしてみましょう。見えてくることがあります。

ABC分析で在庫管理をする

ABC分析とは

ABC分析とは重要度に応じた管理をするために使える分析方法です。在庫管理だけでなくどの年齢層の顧客をターゲットにすべきかを判断するのにも使えます。

効果

売上高の高い順番に並び替えて、売れる商品を積極的に仕入れるなど管理を手厚くして、売れない商品は在庫を極力少なくして取り寄せなどにするなど対策を検討する。

こういったことで、必要以上にお金を商品に変えなくてもよくなります。

ABCランク

一般的には下記のような感じでランク分けします。

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ABC分析を実際にやってみよう

実際にExcelでABC分析をやってみます。売れ筋商品を見える化してみましょう。

商品別の売上高のデータを用意します。

今回の例では、文房具店を前提に商品別売上高のデータを用意しました。
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品目ごとに売上の大きい順に並び替え

まずはどこか適当な売上金額をクリックし、「データ」→「並び替え」(「Alt」→「A」→「S」→「D」)をします。

売上金額の合計も出しておきましょう。
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売上構成比と構成比累計を算出する

E5とF5に次の式を入力します。

E5 「=D5/$D$20($の絶対参照はF4を押せばできます。)」

F5 「=sum($E$5:E5)」

そのE5とF5をドラッグで範囲指定して、データの末尾までオートフィルでコピー

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品目ごとにランク付けをする

評価のランク付けをします。

G5 「=if(F5<=80%,”A”,if(F5<=90%,”B”,”C”))」

これで文具ごとの売上のランク分けができました。

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ランクごとに売上を分けておきましょう。式は次のようにしておくとオートフィルで簡単にコピーできます。

I5 「=if($G5=I$4,$D5,0)」

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パレート図の作成

いよいよグラフの作成です。パレート図という売上(棒グラフ)と構成比(折れ線グラフ)の複合グラフです。

ABC分析には欠かせないグラフです。

品目、構成比累計、先ほどランクごとに分けた売上のセルを同時に選択して、「挿入」→「グラフの挿入」をクリック

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積上げグラフを選択します。そうするとグラフが表示されます。

このグラフには構成比も表示されているのですが、小さすぎて見えないので、もう1つ軸を設けて構成比累計はそちらに表示するようにします。

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どこでもいいので、棒グラフをクリックして「書式」タブ→左端の系列の欄 ”構成比累計”を選択して、すぐ下の選択対象の書式設定をクリック

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右側に出てくる「データ系列の書式設定」で第2軸を選択、青い棒グラフが現れました。

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グラフの種類を変更して、「マーカー付き折れ線グラフ」にしましょう。

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見やすくするようにバランスを整えればパレート図が完成です。

縦軸を千年単位にしたり、折れ線グラフを太くしたりする、品目を横書き表示にするなどにより見やすい印象を与えます。

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シャープペンから鉛筆削りまでがAランクです。店頭の見やすい位置に配置する、品切れにならないよう仕入をする、倉庫でもすぐに取り出せる位置においておくなどの配慮が必要です。

テープのりはCランクですが、ここ数ヶ月、急激に伸びている商品のようです。今後の経過を見守るために定期的にABC分析をして見ていく必要があるでしょう。

資金繰りで考える在庫管理 お金→在庫→お金

在庫管理は資金繰りの面から見ても影響が大きいものです。

手持ちの現金が商品を仕入れることで商品に変わります。

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商品も売れれば、在庫からお金に変えることができます。

しかし、商品に魅力がなければ売れずに商品として在庫のままあり続けることになります。

つまり、いつまでもお金に変えることができないのです。

在庫が多すぎる商品については、世間でも「在庫一掃セール」として安値で売られることがありますが、これは当初の販売価格よりも低かったとしても、在庫のまま残り続けるくらいなら少し値引きでもお金に変えたほうがいいという考えによるものです。

簡単に値引きするべきではないのですが、在庫戦略を誤り、仕入れが多すぎたり、商品の人気がピークを過ぎてしまうとそういった手段を取らなければいけない場面もあるでしょう。

在庫のまま売れなくなってしまうと、最終的には廃棄損として費用計上しなければならず、お金は入ってきません。(税効果は除く)

人気商品でもいつ不人気商品になるかわかりません。その見切りは難しいです。

少しでも不良在庫をつくらないように管理しておく必要があります。

年計表など在庫管理にもいろいろな管理方法がありますが、このABC分析も在庫管理の分析手法としては有効でしょう。

 

 

【編集後記】
昨日も1日オフ 午前中からブログ記事のネタの構成がまとまらず、投稿するまでにいつも以上に時間がかかってしまいました。午後は外出。夜は8/20のセミナー資料の修正対応。オフだけど軽く仕事していました。^^;

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