利益が出たらうれしいわけですが、本当に喜べるかどうかはまた別のはなし。
利益が出たときには貸借対照表も見るとわかることがあります。
お金も増えているか?
利益は売上から経費をマイナスした差額で、会計ソフトや決算書などで確認することができます。
数字をチェックしたときに、利益がでていればうれしいわけですが、利益が出たからといって必ずしもお金があるとは限りません。
利益があるのにお金がない、というのを聞いたことがあるかもしれません。もしくは経験したことも。
「税金でお金がなくなる」と言われることも多いですがそうではありません。
増えたお金をモノを買ったり、借入金を返したり、利益とお金の動きの影響にも左右されるのです。
それだけに利益が出たときには、お金も増えているかどうか確認しておきたいものです。
キャッシュ・フロー計算書という資料をつくって管理するのも大事ですが、ざっくりチェックするなら貸借対照表を見て確認するのも手です。
前期(前月)と比較してみる
利益が出ているときにお金が増えているかどうか?
貸借対照表を見ればわかります。ただ、お金の残高を見ても増えたかどうかはわかりません。
比較してみましょう。
・前期と当期
・前月と当月
などなど。
会計ソフトのデータをダウンロードしてExcelに貼り付け、

データはChatGPTによるダミーです。
XLOOKUPを使って別シートに反映させましょう。このとき元データを直接加工してはいけません。元データはシートに貼り付けるだけ。

すると、比較したときに何がどれだけ増えたか、減ったかがわかります。
影響の大きなところからチェックしてみましょう。お金の増減、それ以外も。
それだけでもざっくりとしたお金の流れをつかむことができます。
たとえば、借入金の残高が減っていて、そのうえでお金が増えているとなれば、返済したうえでお金が増えているわけですから、利益がお金につながっている可能性が高いです。
ただ、固定資産を売ってお金が増えていたりするケースもあるので、全体で見ることが大事です。
グラフにしてみる
もう1つざっくり確認する方法としてグラフをつくってみるのも手です。貸借対照表のグラフ。
こちらでもとりあげています。
HLOOKUPでなくXLOOKUP。月次推移表から貸借対照表グラフ。 | GO for IT 〜 税理士 植村 豪 OFFICIAL BLOG

貸借対照表では、細かい科目は置いておき、ここにあげてある項目レベルで確認してみましょう。
ここでもやはり比較です。
右下の青い「純資産」を増やすことが大事です。「純資産」は資本金や繰越利益剰余金(過去の利益の累計)の合計。
負債が他人のお金を意味するのに対して、じぶんのお金を意味しています。
・純資産→じぶんのお金
・負債→銀行などの他人から借りたお金
(未払金など、一時的に借りているお金も含む)
借りたお金と元手をあわせて「何にお金を使ったか?」
お金の出し先は資産に表示されています。
クルマを買えば車両運搬具になっているし、商品を仕入れて在庫になっていれば「棚卸資産」になっています。
純資産がマイナスだと債務超過といってキビシイ状態を意味します。
銀行からお金を借りるにも塩対応になりますから、なんとしても避けましょう。
前期(前月など)と比較して、純資産が増えているか?
利益が出ていれば税金を払ったあとの「税引後利益」だけ「純資産」は増えますから、その点でも利益を出すことは大事だといえるでしょう。
と、同時にお金がないと仕事を続けることはできないわけで、お金が増えているか、いらない資産が増えてメタボになっていないかもグラフから探ってみるといいでしょう。
ということで、利益が出たら貸借対照表がどう変わったかも確認してみるのがおすすめです。
損益計算書とのつながりをみるのにいい勉強にもなります。
資金繰りが苦しいかもと思ったら見ておきたい貸借対照表。 | GO for IT 〜 税理士 植村 豪 OFFICIAL BLOG
【編集後記】
昨日は相続、じぶんの会社の決算をやってその後にとある勉強を。夜は長男(9)とFC24を2戦やって2敗…。まぁそういう日もありますわ。
【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
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