相続財産には、目に見える不動産や通帳がある預金だけでなく、ネット上にある財産も含まれます。
もれなく探せるようにしておきたいところです。その探し方のキホンをお話します。
相続財産は価値があるものすべて
相続財産になる財産には不動産や預金、株式などがあります。また、未収入金や貸付金などの権利も財産に含まれます。
こうした財産は、仮に相続後だとしても見つけるにはヒントがあります。
不動産なら固定資産税の課税明細書や登記簿謄本、預金なら通帳、株式なら証券会社から3ヶ月に1回届く取引報告書などから、財産があるのを見つけることができます。
ただ、ネット上にしかない財産もあります。
- ネット銀行の預金
- ネット証券の口座
- ビットコインなどの仮想通貨
- 電子マネー(PayPay、Suicaなど)
などなど。ネット財産には基本的に郵送での通知がありません。
ネットバンクの取引履歴や残高は、ネット上で確認することになりますし、ネット証券の取引報告書などもログインしてマイページから確認することになります。
本人なら知っていても、相続人が見つけるのはカンタンではありません。難易度でいえば「S」です。
「消費者意識基本調査」(2022年度)のデータによれば、65歳から74歳までのネット利用者は6割、75歳以上の方のネット利用割合は3割ほど。
毎年、増える傾向にあることを考えると、今後はネット上の財産管理も気にしておく必要があります。
ネット財産を見つけるには?
相続後に相続人がネット財産を見つけるには、どういうところをチェックするほうがいいのか?
主なものだけを挙げてみました。
メール
ネットで取引する場合、ログインする、取引するなど何か手続きをするたびにメールが届くしくみになっていることがほとんどです。
そこでメールボックスを確認してみましょう。取引しているヒントが見つかることがあります。
仮にメールを削除されている場合も、ゴミ箱に残っている可能性もあります。
また、内容の確認にはメールのID、パスワードがわかるかどうかが大きなカギを握ります。
相続を考えると、ID、パスワードは事前に伝えておく、亡くなったあとに確認できるようなメモを残したほうがいいでしょうし、関係ありそうなメールは消さないほうがいいでしょうね。
お気に入り(ブックマーク)
ブラウザーを利用するのに、いちいちアドレスバーに入れて検索してログインなんてことはしないでしょう。たいていは「お気に入り(ブックマーク)」に登録されています。
Chromeならよくアクセスするサイトは、ブックマークバーに表示させることができます。その中にネットバンクやネット証券の登録がないかを確認してみましょう。
あとは履歴なども確認しておきます。
パスワードがわからないなら
取引がありそうだとわかったとしても、パスワードがわからずに確認できないというケースはありえます。セキュリティ対策で二段階認証や顔認証などを設定しているケースも多いです。
顔認証となればいよいよお手上げです。
その場合、ネット銀行やネット証券に問い合わせをしてみましょう。
ネットバンクでも相続の窓口はありますし、
同様にネット証券の場合も相続の窓口があります。ただ、口座を見つけることができないと…。
ネット上の財産は、カンタンに第3者に知られても困るので、セキュリティが固いのは仕方ないところです。
スマホをチェックする
高齢者の方でもスマホを利用していますし、電子マネーで払う方も多いです。PayPayやモバイルSuicaなど事前のチャージが必要な電子マネーも相続財産になります。
PayPayだと、相続があれば残高を振り込むと記載があります。
スマホも忘れずにチェックしておきましょう。スマホ以外だとネットバンクやクレジットカードでチャージするケースが多いので、その出金情報からも確認できるかもしれません。
電子マネーの利用があったかは、チャージしたときに届くメールからも確認することができます。
申告期限後に気づくのは避けたい
すでに相続税の申告や相続税も払ったあとで、ネット財産を見つけた場合には修正の申告をする必要があります。
そもそも、相続税の申告をしていなくてネット財産を加えたら相続税がかかるというケースもありえます。その場合もたとえ期限後であっても、申告が必要になります。
期限後に追加で財産が見つかると、追加の相続税に加えてペナルティも払うことになるため、避けたいところです。
そうならないように、相続人の方にわかるようにどんなネット資産があるかをリストにしておくのがおすすめです。
可能であればIDとパスワードとともに。
せっかくのネット資産、親族の誰にも見つけられず、税務署に見つけられたというのでは目も当てられませんから。
【編集後記】
昨日はオフ。午後からIKEAに行って棚や箱を調達。ネットで買うこともできますが、やはり現物を見て買ったほうがいいかなーとなり。重い棚が2つあり、配達でお願いしました。帰ってから子どもたちの本やおもちゃも整理して売りに行きました。思ったより高値で買ってもらえたので、長男(9)が「整理したほうがいいね」と。お、親に似て片付け得意じゃないような気がしますけど。
【昨日の1日1新】
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