「売上」のお金が未回収の場合、売掛金が残っています。ただ、売掛金がマイナスになっている場合もあります。
その原因と対策をまとめてみました。
売掛金はゼロ以上
売上は、仕事をしたときに処理します。ただ、そのときにお金を受け取るかどうかはまた別のはなしです。
依頼を受けて仕事をしたとしても、お金をいただけてこそゴール。チェックは必要です。
たとえば、2月に仕事をして売上に、
売掛金/売上 100
翌月の3月末に入金があったときに、
預金/売掛金 100
となり、売掛金の残高は2月末時点では100、3月末にはゼロになります。
入金がなかったら、売掛金の残高は100のままです。
期日までに入金がなかったら、サッとメールを送るなどしてドライに督促しましょう。ここを曖昧にすると売上を味わえなくなります。
ということは、売掛金の残高はゼロ以上がキホン。
もし、貸借対照表を見たときに売掛金残高がマイナスなら? 経理していない、あるいは間違っているということです。
売掛金がマイナスということは?
売掛金の残高がマイナスになる場合があるとすれば、どんなケースが考えられるか?
3つのパターンを挙げてみました。
売上の経理がされていない
売上代金の入金があったときに、「預金/売掛金 100」という処理がされていても、仕事をしたときに「売掛金/売上 100」という経理がされていなければ、売掛金の残高はマイナス100になります。
この場合は、売上の経理をすれば、売掛金の残高はゼロになります。
過入金になっている
売上の経理をしていて、売上代金の入金もあったけど、売掛金の残高を見たらマイナスになっているということもありえます。
どういうケースか?
たとえば、売上100なのに入金が150あるといったケースです。
「そんなことあるの?」と思われるかもしれませんが、お客さまが振込金額を間違えるということはありえます。
すると、売掛金残高は-50(=100-150)となります。この場合は、お客さまに返金や次回充当などの処理をすることになります。
事前に入金
売上のお金は翌月末入金でないとだめなわけではありません。仕事をする前に受け取っても問題ないわけです。
ただ、売上について同じように経理をしていると、マイナス残高になっていることがあります。
先にお金をいただく場合、「預金/売掛金 100」と経理することになります。
ただ、実際に仕事をするのが翌月なら、当月末時点では売掛金はマイナス残高になってしまいます。
この点、お金を受け取るのと、仕事をする時期がいつかによって処理が変わります。
具体的には、仕事をした時点でお金を受け取っていなかったら「売掛金」、仕事をする前にお金を受け取っていたら「前受金」で経理します。
仮に前受金で処理した場合には、実際に仕事をしたタイミングで「前受金」を「売上」に振り替えます。
たとえば、3月28日に振込していただき、4/1に仕事をする場合は、
3/28 預金/前受金 100
4/1 前受金/売上 100
となります。3月末の時点では「前受金」の残高は100、4月1日の時点で「前受金」はゼロとなります。ここに売掛金のマイナス残高というはなしは登場しません。
ちなみに、「仕事をした日」とは、サービスを提供した日、モノを渡した日をいいます。
それをもとに判断していただければ。
受け取ったお金が複数回にわたる売上の場合は、仕事をする都度に売上にすることになります。
残高をチェックするという対策
経理をするとき、売掛金の残高はチェックしましょう。
残高をチェックすることで対策できることがあるからです。
毎月の数字チェックでは、あまり細いところまでチェックする必要はないですが、預金や売掛金は残高を見ておいたほうがいいでしょう。
というのも。残高が間違っていると、数字の何を信じていいかがわかりません。預金や売掛金はその根幹です。
これは銀行が数字をチェックするときも同じ見方をします。
また、預金や売掛金の残高が間違っていれば、資金繰りの対策もできません。
会計ソフトでは預金残高があるのに、実は残高があっていなくてピンチに気付けなかった…ということもありえます。
たとえ、経理が多少なりとも不足していても、預金の残高があっていれば、売上や利益などの数字にも信憑性が出てきます。
で、お金や利益が増減する要素の1つである売掛金はやはり残高をチェックしたほうがいいでしょう。
売掛金の残高をチェックしておけば、入金がなかったときにすぐに気づけるというメリットもあります。
まったくチェックしていなければ、もし未入金に気づいたときに「い、いまさら請求できない…」ということもありえます。
なんだかんだで、フリーランスや会社の守りを固めるのは経理。
それでいて、売掛金や預金の残高チェックは、力を入れるべきところです。
経理は日々ちょっとずつやっておきましょう。
なお、残高チェックは月1回やりたくても、経理を会計事務所に丸投げしていると経理の順番待ちになって、すぐには気付けない可能性もあります。
【編集後記】
昨日はお客さまと打合せ。その後、ちょっと仕事をして家族で中部国際空港へ。楽しめましたが、撮影スポットとしては、羽田や成田のほうがいいかなーと。また違う空港には行ってみたいですけどね。
【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
中部国際空港で写真撮影
若鯱家 味噌煮込みうどん