相続税の申告をするときに過去の贈与に気づいたら?

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贈与があったことに気づくのは、相続税の申告をするときだったりします。

相続税の申告をするから、贈与税の申告をしなくてもいいのか?まとめてみました。

目次

贈与税の申告が必要だったと後から気づくこともある

贈与があった場合、贈与税の申告をして、贈与税を払うことになります。

ただ、贈与税には基礎控除額が110万円あり、年間で110万円以下の贈与であれば、もらった人は贈与税の申告はしなくてもいいですし、贈与税を払う必要もありません。

とはいえ、「110万円以下なら贈与してもいい」というところだけが注目され、100万円を年に2回もらっていたことに後で気づいたということはよくある話です。

つまり、年間で200万円をもらっていたということで、この場合は贈与税の申告も必要、9万円の贈与税を払う必要があったということになります。

この場合、期限が過ぎていても、6年経過していなければ贈与税の申告が必要になります。贈与税の金額によってはペナルティがつきます。

ただ、このことに気づくのは、相続税の申告をするときだったりします。

わたしも相続税の申告をするときに、過去の通帳を見て、お金の動きをチェックしますが、そのときに見つけることがあります。

ちなみに。申告していないと、すぐに贈与税の税務調査があるのでは?と思われるかも知れませんが、贈与税については税務調査はまずありません。(家を買ったときなどのお尋ねはあります。)

実際、日本中にあるお金の動きを見ていられないというのもありますが、相続税の申告があるならそこでチェックすればいいというスタンスです。

相続税と贈与税が一体って?

今回の本題に入る前に、相続税と贈与税の関係についてちょっと触れておきましょう。

贈与税は相続税の前払いだというのを聞いたことがあるかもしれません。

相続税とは、亡くなった人がもっていた財産を相続で引き継ぐときにかかる税金(かからない人もいます)。

ということであれば、「生前に贈与すればいいのでは?」と考える人が一定数いるわけです。

そうして生前に財産を移転させれば、確かに相続税はかかりません。

ただ、これをカバーするために、生前に財産を移転した場合にはもらった人に贈与税がかかる。(年110万円以下ならかからない)

まとめると、

  • 相続後にもらう→相続税
  • 相続前にもらう→贈与税

ということになります。

で、贈与で財産をもらったのが相続の日の前3年内であれば、そのもらった財産には相続税がかかることになります。(相続時精算課税は考慮外)

…とここで感のイイ方は気づいたかもしれません。

贈与で財産をもらって、贈与税を払う。

で、それが相続開始前3年以内にもらった財産ならば、相続税もかかる。

つまり、二重で税金がかかるわけです。

だから、相続税を払うときに贈与税を差し引けるようになっています。(相続税が3で贈与税が5などの場合は引ききれないということも。)

GOforIT

相続税を払うから贈与税の申告をしなくてもいい?

という2つの前提を踏まえて。

相続税の申告をするときに、通帳をみていたら、実は2年前に本来するべき贈与税の申告をしていなかったということに気づいた。

そうすると「今回、相続税の申告をするから過去の贈与税の申告はしなくてもいいでしょ?」と思われるかも知れません。どのみち結果は同じ、いってこいの話ですから。

ただ、それはできません。

この場合、いったん期限後の贈与税の申告をしておきます。ペナルティを払いつつ。

で、相続税の申告でその前払いした贈与税を引くという流れになります。

そういう背景もあり、わたしは相続税の申告をするときには、過去の贈与があったどうかもチェックしています。

なお、相続があった年に贈与でもらった財産があるならば、それは贈与税が非課税で申告も必要ありません。ただ、相続税の申告には含めます。

いちばんいいのは、贈与で財産をもらったときに年間110万円超えていたら、贈与税の申告をしておくことです。贈与税を払うことも。

そうすれば、申告していないことに気づいたときに不安にならなくて済みます。精神衛生上いいです。


【編集後記】
昨日は午後から個別コンサルティング。朝のウォーキングに思わぬ強敵、一昨日辺りからかなり寒さです。ちょっと走ると暖かくなるのでなんとか大丈夫ですが。装備をもう少し強くしたほうがよさそうです。

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