もしも税務署からこの時期に手紙が届いたなら… 扶養の見直しについて解説。

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秋になると、税務署から届くかもしれない1通の手紙。

もし、その手紙が届いたなら。それは扶養の見直し依頼(是正ともいう)かも知れませんよ、というお話です。

目次

扶養の是正とは?

秋になると、税務署から1通の手紙が会社や社員を雇っている個人事業者の方に届くことがあります。

会社や個人事業者にしてみれば、確定申告もちゃんとやっているし、「なんだろ、なんだろ…。」とソワソワするわけです。

で、いざ封筒を開けてみると、扶養控除等を見直してくださいというような内容の文書。

開封してみて、「…ん?フヨウ?なんだろ??」となる方もいらっしゃるでしょう。

では、この扶養の見直しについてかんたんに。

去年の年末調整で配偶者控除や扶養控除を受けた社員の方がいたけど、実はその扶養にしていた人には収入が一定額以上あって、本当は配偶者控除や扶養控除を受けられなかったのでは?

というのを税務署が「もし間違っているなら正しくして」と照会してきているわけです。

まぁ、書面では「確認してほしい」というニュアンスでやんわり書かれているのですが、税務署としては、すでに配偶者控除や扶養控除を受けられないでしょ?という事実をほぼつかんでいるわけです。

年末調整のときだと、なかなかつかみにくいのが配偶者の収入。年末調整の書類には、見積額で記入することになっているのですが、やはり見積もり。

12月時点だと12月の給与額がわからず、年収をなかなか把握しにくい面もあるわけです。

結果として、こうしたズレが起きてしまうというのが現状です。

税務署はどうしてわかるのか?

税務署はどうやって配偶者の収入を把握しているのか?

会社や社員のいる個人事業者は、毎年1月に社員の住む市町村に「給与支払報告書」なる書類を提出することになっています。

これをもとに市町村は、住民税を計算しています。

会社が給料を誰にいくら払ったか?その内容を源泉徴収票によく似た書式で各市町村に提出(eLTAXで提出可)することになっています。

たとえば、配偶者が主にA社で働いているけど、B社でも働いているという場合、A社からもB社からも「給与支払報告書」が市町村に提出されます。

と、それを名前で抽出すれば、合計でいくらかも把握できるわけです。

その情報を税務署が市町村から入手して、確定した収入情報をえて、配偶者控除や扶養控除のミスを拾っていく、そして手紙が届くのがちょうど今頃。季節でいうと秋です。

これは、配偶者がサラリーマンと個人事業者をやっているという場合も同様です。

手紙が届いたときの対処方法

では、手紙が届いたらどうすればいいのか?について、お話していきます。

まず結論をいうと、税務署に差額の税金を払うのは、扶養控除などを間違えていた社員ではなく、会社や個人事業者です。

で、会社はその支払った税金を社員からもらうという流れです。

直接、社員が差額の税金を払えばシンプルなのですが、これは会社や個人事業者が給料から天引きした源泉所得税を税務署に支払うことになっているので、カンタンにいえばその兼ね合いからそういうルールになっています。

まとめると

  • 会社や個人事業者は税務署からの問合せに回答する
  • 税金計算をやり直して、再計算した税額との差額を支払う
  • 社員に内容を伝えてから立替えた税金分のお金をもらう

という感じです。

一方で。社員の方は配偶者控除や扶養控除の対象にした方の本当の収入がいくらなのかを確認しましょう。

万が一にも正しかったら、追加で税金を払う必要はないわけですから。

とはいえ、手紙が届いた時点でほぼ確定ではあるのですが。

ということで、扶養の見直しについて見てきました。が、その年の12月時点で年間収入を見積りするというのは、やはりカンタンではなく、もう少しシンプルなルールにしたほうがいいのでは?と思う今日このごろです。


【編集後記】
昨日は法人のお客様と決算の打合せでした。長男(5)が「内」という漢字を見て「これって、にくってかいてあるの?」と。たしかに「内」と「肉」は似てますからね。どうやらキン肉マンの学習効果がでてきたようです。

【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
車屋 きのこそば


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