相続税の申告をするにあたって、土地の評価をするには現地に行く必要があります。とはいえ、現地に行かなくてもある程度の情報はネットを使って入手することができます。
現地に行く前にネットを利用して、ある程度の不動産の情報収集をします。この外出しない時期にもやっていた土地の情報集めについてお話します。
相続税申告の土地評価は外出できないと進まない?
相続税の申告をするにあたっては、財産の評価が必要になります。
預金や株式、生命保険、不動産といろいろな財産があるわけですが、預金は残高証明書をもとに評価し、上場株式は4つの時価を調べて計算します。
資料があれば、机上で評価することができるものです。
ところが不動産はそういうわけにもいきません。中でも土地を評価するにあたっては現地を見ておくことが欠かせません。
現地をみると机上では絶対にわからないことがあるのです。
・現地に行ってみたら踏切の音が響いていた
・図面では平面の土地だったのに現地に行ってみたら傾斜のかかった土地だった
・道路の幅がせまかった
・土地がとても広かった
こうしたことがあれば、土地の評価を下げることができるのですが、やはり現地に行かないとわかりません。
この数ヶ月は新型コロナウィルスの影響もあり、外出もほぼしていませんでした。
そんなわけで、現地の調査にもいかないようにしていましたが、それでも現地の情報、役所でわかるような情報にもある程度はネットでわかる部分があり、現地に行けずともある程度すすめることができています。
もう少し落ち着いたら、現地には行く予定です。
自宅から不動産情報を入手するには?
不動産の情報は、ネットでとれるものも多くなっています。例えば次のようなものがあります。
住宅地図
土地の位置や形を把握するのに使っています。
わたしは全国地価マップから住宅地図を確認しています。
ある程度わかれば問題ありません。
登記簿謄本
土地の情報は登記簿謄本があれば、ざっくりわかります。地積、持ち分などなど。
こちらは登記情報提供サービスから請求することができます。
路線価図
いわずとしれた国税庁のHPで確認することができます。
図面
図面も登記情報提供サービスから請求することができます。地積測量図は正確で、あると一番いいのですが、ない場合も多いです。
その場合は、仕方なく後日に、役所で何かしらの図面を入手することをめざします。
ちなみに公図については、(14条地図)と記載のあるものは正確性が高い地図とされていますが、これ自体あまり多くないです。それ以外の公図は地図としての精度はいまひとつです。
Google Earth Pro
Google Earth Proは現地を立体的に確認することができるものです。
現地に行く前にざっくりイメージをつかむために使っています。
ざっくりながら測量することもできます。
農地ナビ
農地の情報を知りたい場合には、農地ナビというサイトを使っています。
青くなっている部分(農地)から特定の場所を選んで、シミュレーションをすると
農地の情報がいろいろでてきます。貸しているかどうかとか。
認定道路図
評価する土地に接している道路が道路として認定されているかどうかも、ネットで確認することができます。
・道路として認められている道か?
・道路の幅がどのくらいあるか?
ネットで確認できない地域もあるので、そこは今後に期待です。
ネットでじぶんで確認できる世界
最近は土地の評価をするための情報でも、ネットを使ってとれる情報は多くなりました。
とはいえ、現在の評価方法では最終的には現地を確認する必要がありますが、役所でいろんな資料を確認する時間を減らすことができる可能性はあります。
わたしの場合は、こういった流れで土地の評価をすすめています。
机上で情報収集
↓
現地に行く(測量・減価要因)
↓
役所に行く(資料入手)
↓
上記を踏まえて土地評価
このうち、PCを使って机上で確認できる情報が増えると、役所に行くことも減ってくるでしょう。
窓口にいくにも時間がかかりますし、いざ行ってすぐにほしい資料がでてくればいいですが、そうとも限らず待つこともあります。
でも、ネットに情報があればその必要はなくなります。役所の方にとっても対応することが減るわけですから、ネットで確認できることを増やしたほうがお互いにとってもいいはずです。
なにか情報がほしいと思ったら、ひとまずネットで検索してみるようにすると、意外な発見があったりもします。
ということで。これから相続税の申告をやってみたいという方に参考になればうれしいです。
【編集後記】
昨日は長男(5)を幼稚園におくったあとに相続税の仕事、午後からはZoomでお客さまと打合せでした。最近、子どもたちがiPadやKindleで、GoogleのHPから音声検索を使いこなすようになりました。ちょっと教えただけなんですけど、そうしてネットにも少しずつ慣れていってもらえれば。やりすぎには注意ですが。
【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
Zoomで打合せ中のリモート操作