数字を読めるようになることは、フリーランスとして事業をする上では必要なことです。
数字を自分で読めないと、今、何をするべきかなどの判断ができないためです。
数字を見ても具体的に見えてこないのは実感がもてないから
数字ってどうしても苦手意識を持たれがちです。
そういう私も社会人になってから、「何を見たらいいのか?」と困惑していたときがありました。
表面的に数字を見ていても、売上がいくら、費用がいくらとわかっても本質的にはなかなか頭に入らないです。
何度も見れば慣れてきますが、慣れるためには実感できる金額に置き換えてみることがおすすめです。
掛け算や割り算を使って実感できる数字に変える
掛け算や割り算を使うと、より実感できる身近な数字となり、理解につながります。
税金についても掛け算を使えば、より具体的に見えてきます。
数年前、相談会で消費税を納税している方に消費税の計算方法を教えていたときのこと。
その方は税込経理をしていました。
まぁ、手書きの申告書ですから、まぁ税込みになっちゃうでしょうね。(私は基本的に税抜経理しかやりませんが。)
そのときに消費税の納税額を租税公課として必要経費にしていなかったことがわかりました。
「そんなこと聞いたことが無い。」
これまでもやったことがなかったそうで、税金の軽減効果としては当年だけで3万円くらいだという話をしました。
過去の分をやり直すかどうかという話になったときに、めんどくさそうな感じではありましたが、「ざっくり言うと、1年では3万円だけど、2年では6万円、3年では9万円も変わってきます。」という話をしたら、「税務署に行ってくる」と言ってました。
あとは、コピーの無駄を考えるときにも、掛け算で考えると実感しやすいです。
カラーの場合、単価25円で4枚無駄にした場合には、100円。
これだとあまりインパクトがないのですが、1ヶ月(営業日20日)で考えると、2,000円、年間で24,000円。
複数人いれば、更に実感できる金額になってきます。
掛け算で考えてみると、見えてくることがあります。
利益計画を割り算を使って考える
例えば、ラーメン屋の場合。
年間の売上2400万円という平面的な数字を見ても、その先が続かないかもしれません。
でもラーメンの販売数が年間3万杯だとすると、割り算をすると平均単価は800円とわかり、そこから「じゃあ、月に何杯売ったら、何人に食べてもらったら目標利益になるのか」といったことまで考えることができます。
割り算で考えて、損益計算書にはない数量をいれてみると、単価がわかります。
売上=単価×数量でざっくり考えてみればいいのです。
ちなみにこんなモデルケースだった場合、利益を60万円にしたければ、2500人の客数を何人にする必要があるのか、Excelのゴールシークを使えばかんたんに計算できます。
客数が2,909人になれば、目標利益の60万円を達成できます。
+409人なので営業日数を25日とすれば、1日当り16.3→17人のお客様にプラスで来てもらわないといけません。
これが難しいなら逆に単価をいくらにしたらといった観点で考えることもできます。
それぞれを少しずつ触ったり変動費や固定費も触りながら考えていきます。
表面的な損益計算書に割り算を1つ入れるだけで、実感できる数字になり、ここまで考えを派生させることができます。
掛け算や割り算を使って、実感できるような数字に変えて考えてみましょう。
【編集後記】
昨日は午後から商工会議所で確定申告相談会に。午前と午後は確定申告を。早めに進めていたこともあり、去年よりもいいペースで進んでいます。