ピボットテーブルを使ってパレート図を作ってみた グラフで見れば数字だけでは見えないこともわかる

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グラフにしてみると数字だけではわからなかったことが見えます。

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気づきを得るためにもグラフ化してみましょう。

目次

パレート図を使って利益インパクトの大きい経費を見つける

利益を増やそうとすれば、売上単価の見直し、売上数量の増加、変動費単価の圧縮などできることはいろいろあります。

その中の1つに固定費の見直しも必要な場合があります。また事業計画を作成をする場合にも固定費の見直し検討は欠かせません。

前年の経費から利益に対する影響が大きな費用を見つけ、それを重点的に管理していくほうが効率がいいという考え方もあります。

小さな費用をたくさん見直しても、利益インパクトは小さいです。

できるだけ効率的に利益を出すために、利益に対する影響が大きい費用をグラフから見つけます。

具体的にはABC分析でパレート図を作成し、影響力のある費用を見つけてみます。

今回は前回のABC分析の記事とはアプローチを変えて、ピボットテーブルを使ってパレート図を作成してみます。

ABC分析とは

ABC分析とは重要度に応じた管理をするために使える分析方法です。今回の場合には利益に対する影響が大きな科目が何かを判断するのに使います。

ABCランク

一般的には下記のような感じでランク分けします。今回は利益インパクトの大きいAランクの費用の削減を検討してみます。

キャプチャ

大きい費用を見つけることはできても、Aランクである8割になるのがどれかを見つけるのは一目ではわかりません。

ピボットテーブル→パレート図のホットライン

まずはピボットテーブルから作成を

まずは前期実績を科目ごとに区分した表を用意しました。(人件費は除外)

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このデータをもとにまずは、ピボットテーブルを作成してみます。

表の任意のセルを選択して、挿入タブのピボットテーブルを選択します。

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ピボットテーブルのボックスが出たら、そのまま「O.K」をクリック

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こんな感じの画面になりますので、

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フィールドの勘定科目と前年実績にチェックを入れると、ピボットテーブルが出来上がります。

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並べ替えをしないといけない

ABC分析をするためには、降順に並び替える必要があります。

前年実績金額の任意のセルを選択して、右クリックから 並べ替え→降順 を選択します。

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右クリックではなく、このボタンでもいいです。

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これで降順に並び替えができました。

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構成比の計算もピボットテーブルでできる

ピボットテーブルのスゴイところは単なる集計だけでなく、いろんな計算をさせることができるところです。

実際にやってみます。

フィールドの右下、「値」の位置にすでに「合計/前年実績」がありますが、今一度フィールドの上にある「合計/前年実績」をドラッグして、「合計/前年実績2」を表示させて下さい。

その上で「合計/前年実績2」の▼をクリックして、値フィールドの設定をクリックします。

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「計算の種類」タブを選択し、計算の種類を「比率の累計」にし、基準フィールドは「勘定科目」を選択してO.Kを押してみましょう。

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すると、「合計/前年実績2」が金額から比率の累計に変わりました。

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最後にパレート図を作成

最後にパレート図を作成してみます。ピボットグラフをつかって作成してみます。

ピボットテーブル内の任意のセルを選択し、挿入タブ→ピボットグラフをクリックします。

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縦棒、集合縦棒を選択して、O.K.をクリック

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「合計/前年実績2」を選択して、右クリック→「系列グラフの種類の変更」をクリックします。

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「合計/前年実績2」のグラフの種類をマーカー付き折れ線に、第2軸にチェックを入れて「O.K.」をクリックします。

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パレート図の完成です。

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パレート図などグラフにしてみてわかること

パレート図をもう一度見てみます。これを見ると通信費のところで80.34%なので、ここまでがAランクということになります。

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科目全体で17のうち8科目で80%を占めるわけなので、8科目を特にしっかり管理すれば、ある程度の抑制はできるでしょう。

中でも交際費については、見直しが図れる余地があるのではないでしょうか?

営業上、少なからず必要となる費用かもしれませんが、交際費が多いから売上が倍になっているというわけでもないでしょうし、半分になったからといって売上も半減するとは思えません。

中小企業なら800万円までは税金がかかりませんが(平成28年10月5日現在)、資金繰りや投資を考えれば、削減を検討すべきでしょう。

逆に広告宣伝費や研修費も多いですが、こういった費用は、事業を今後成長させていくためには欠かせません。

数字だけを見ていても、わからないことは多く、グラフで見たりすることで問題点がわかったり、方向性を決定することができたりします。

グラフを見るとイメージで頭に残るのが大きな魅力です。数字では頭に入ってきません。(私の場合は・・・^^;)

 

【編集後記】
昨日は、夜に租税教室の説明会に参加しました。租税教室は毎年11~12月頃に小学校から高校までの学校に税理士が1時間税金の授業をするというものです。独立した去年初めてやらせて頂きました。学校で授業をするということ自体はいい経験になりますが、頂いたプレゼン資料の内容が少々難しいので、中学校でやるにしても自分なりに噛み砕いて話をしようと説明会の話を聞きながら考えていました。小学生や中学生に聞いてもらうわけですからね。^^;

 

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