相続税申告で過去の通帳までチェックする3つの理由。

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相続税の申告では、亡くなった方の預金を確認します。
確認するのは、亡くなった日の預金残高。さらに過去の通帳も確認することがあります。
すると、「なぜ過去の通帳まで…?」と思われるかもしれません。
そこで、相続税申告で過去の通帳までチェックする理由を3つ挙げてみました。

目次

財産のモレを見つけるため

相続税の申告では、亡くなった方が持っていた財産をモレなく把握する必要があります。
預金通帳があれば、預金通帳で残高を確認し、残高証明書を入手することが通常です。

ただ、家族がすべての財産を把握しているとは限りません。
家族が知らない銀行口座や財産があることもありえます。
それを知るために、本人に「どんな財産があったの?」と確認したいところですが、その本人がすでにいないわけです。

それでも、把握しないといけません。
そこでチェックするのが預金通帳です。
通帳を見ると、亡くなった方がどうお金を動かしていたかをある程度追うことができます。


生命保険の保険料を払っていれば、保険をかけていたことがわかります。
また、配当金が入金されていれば、株式を持っていたことは明らかです。

毎月、A社からの入金があったら、収入かどうかチェックする必要がありますし、貸金庫手数料が引き落とされていたら、貸金庫を借りているということ。

お金の動きを見れば、「ほかにも財産があるかもしれない」と気づくことができます。

「一緒に住んでいる家族ならそんなことわかっているでしょ?」と思われるかもしれません。
でも、こっそり財産を買っていることもありますし、相続人が同居しているとは限りません。

もし、兄弟姉妹や甥、姪などが相続人の場合には、そもそも日頃会っていないことも多いです。

預金通帳や残高証明書そのものが相続財産のすべて教えてくれるわけではありません。
残高証明書だけでは、その銀行口座の残高しかわかりません。

ただ、お金は動けば跡が残ります。
通帳に残った足跡をたどることで、まだ把握できていない財産にたどり着けることもあるのです。

相続財産を点で見るのが預金残高。
お金の流れまで線で見るのが、預金通帳。

その違いは大きいです。

生前のお金の行き先をチェックするため

通帳を見ると、財産のモレ以外にもわかることがあります。

たとえば、

・家族への振込み
・まとまったお金の引き出し
・定期預金の解約。
・入院費や施設費の支払い

などなど。

財産以外の理由でお金の動きがあったときも、そのお金がどうなったのかをチェックする必要があります。

たとえば、亡くなる少し前に100万円を現金で引き出していたら?

通帳だけ見れば、「100万円減った」という事実だけしかわかりません。

ただ、その100万円を亡くなった方が使っていなければ、手元に現金として残っている可能性があります。
よくあるのは、葬式代として事前に引き出しているパターン。

でも、相続開始時点で残っていれば、それも相続財産です。

また、家族名義の口座に大きなお金が振り込まれていることもあります。
なぜ、家族名義の口座にお金が振り込まれているのでしょうか。
そこには理由があるはずです。

お金をあげたなら生前贈与になります。
ただ、贈与になるのは、もらった側が「もらった」と把握している場合。
贈与は、あげる側ともらう側がお互いに同意していて、はじめて成立する契約です。

「子どもの口座にお金があるから相続財産ではない」とは限らないのです。

孫の口座にお金を移していても、孫が口座の存在すら知らず、亡くなった方が管理していたなら、贈与とはならない可能性が高い。名義預金として本人の財産になります。

また、贈与だとして年間110万円を超えるお金を送金していれば、贈与税の申告も必要です。
ただ、通帳から調べて質問してみると、贈与税の申告がされていないことも多いです。

その場合は、期限を過ぎていたとしても贈与税の申告をしないといけません。
そのチェックは、預金通帳でお金の動きをチェックして判断することになります。

もちろん、まとまったお金の引き出しや家族への振込みがあったからといって、すぐに問題になるわけではありません。

・病院代を払った
・生活費が多くかかった
・自宅のカベの塗替えだった

など、理由がハッキリしていることもあります。

大事なのは、大きなお金の動きをそのままにしないこと。
相続税の税務調査でも、大きなお金の動きはチェックされやすいです。

相続後のお金の動き

亡くなったからといって、銀行口座がその瞬間に自動で凍結されるわけではありません。
銀行が亡くなったことを把握するまでは、口座がそのまま動いていることもあります。

そのため、亡くなったあとにも、

・電気やガスなどの口座振替
・クレジットカードの引き落とし
・病院や施設への支払い
・不動産管理会社などからの入金
・家族による現金の引き出し

といった動きがあることがあります。

相続税の申告では、こうした相続後のお金の動きも確認しておきたいところです。

たとえば、亡くなった日の預金残高が500万円だったとします。
その翌日に10万円が引き落とされていたとしても、相続税の計算で預金を490万円にするわけではないです。
相続の日の時点の預金残高が相続財産の評価額です。

ただし、その10万円が亡くなった日までの入院代だったら?
亡くなった時点ですでに支払うことが決まっているならば、相続税の計算で債務として財産からマイナスできる可能性があります。

ということで、相続後の通帳を見ることで、「どんな財産があるか?」だけではなく、「家族間のお金の動きがないか?」、「債務になる支払いがないか?」を見つける手がかりにもなるのです。

相続税の申告をするとき、税理士から、「過去の預金通帳を見せてください」と言われることがあります。

「残高はわかっているのに、そこまで見るの?」と思うかもしれません。
ただ、本人がすでにいない以上、残された資料からお金の流れを追うしかありません。

その手がかりになるのが預金通帳。
預金残高だけでは見えないものも、通帳のお金の流れを見ることで気付けることもあるのです。
相続財産のモレをなくすためにも、残高だけで終わらせず、その前後のお金の動きまで確認しておきましょう。

税務署は預金の動きを見ています。本人の預金だけでなく、家族の預金口座の動きも。


【編集後記】
昨日はオフ。
自宅でゆっくりと
過ごしました。

夜は長男(11)と
日帰り旅行の計画。
義弟と甥(17)と
日帰りで遊びに行く流れに。
甥を大好きなので、
喜んでいました。
2人で出かけようと
していたときよりも
喜びが大きく…。

【昨日の1日1新】
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