相続財産で値動きに気をつけたほうがいいケース。

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相続財産の中には、評価額が上がっていくものもあれば、時価が日々動くものもあります。
その違いを知っておくと、相続対策や財産分けを判断しやすくなります。
その理由をまとめてみました。

目次

不動産の評価額は上がっていく

相続税の申告では、不動産も相続財産として評価します。

このとき、「うちは自宅しかないから、相続税は関係ないよ」と考える方も少なくありません。

ただ、自宅しか所有していなくても、相続税の申告が必要になるケースはあります。

特に気をつけたいのは土地。
土地評価は多くの場合、路線価をもとに計算します。

そして、この路線価は毎年見直されます。
地域によっては上昇が続いており、同じ土地でも数年前より評価額が高くなっていることも多いです。

たとえば、東京のある地域、2018年に1㎡あたり28.5万円だった路線価が、2025年には39万円になっていました。

仮に土地の面積が100㎡なら、評価額は2,850万円から3,900万円へ。土地の価値が7年で1,050万円上がったということです。

また、面積が150㎡なら、2018年の評価額4,275万円は、2025年には5,850万円になります。

すると、評価額は1,575万円の増加。
相続人が3人なら、相続税の基礎控除は4,800万円(3,000万円+600万円×3人)となり、10年後には土地だけで基礎控除を上回ることになります。

「何もしていないのに……」と思われるかもしれません。

ただ、土地を路線価で評価する以上、評価額は毎年変わります。
都心部では、今後も値上がりする方向性で考えておいたほうがいいでしょう。

「家しかないから大丈夫」と思い込まず、ときどきは評価額を確認しておくことをおすすめします。

上場株式は値下がりもする

上場株式も相続財産に含まれます。
相続税の申告では、上場株式は次の4つの株価のうち、もっとも低いものを使って評価します。

  • 相続日の終値
  • 相続月の毎日の終値の平均額
  • 前月の毎日の終値の平均額
  • 前々月の毎日の終値の平均額

見落としやすいのは、これは相続税の評価額を決めるためのルールであり、その後の株価まで保証されるわけではないということです。

亡くなったときの株価と、遺産分割が終わって実際に相続人が受け取るときの株価が同じとは限りません。というより、通常は違います。

もちろん値上がりすることもありますが、気をつけたいのは大きく値下がりするケースです。

財産分けの話し合いに時間がかかり、その間に株価が大きく下落してしまうこともありえます。

すると、いざ売却しようと思ったら、相続時より価値が大きく減っていたということもあり得るでしょう。でも相続日の時価が高ければ、それに見合った相続税は払うわけです。

相続税の申告期限は、相続開始を知った日の翌日から10か月以内。
この10か月の間にも株価は大きく動くことがあります。

上場株式が相続財産に含まれている場合は、相続税だけでなく株価の動きも気にしつつ、財産分けを早めに進めるのが大事です。

相続後、早めに財産分けする

相続財産は、すべてが同じように値動きするわけではありません。

土地のように評価額が上がっていくものもあれば、上場株式のように日々価格が変わるものもあります。

相続税は、あくまで相続時点の評価額をもとに計算します。

一方で、その後の財産価値は変わり続けます。

だからこそ、「相続税はいくらになるか」だけでなく、「相続財産の価値が今後どう動く可能性があるか」も踏まえて早く動くことが大事です。
ギリギリまで話し合いをしていて、その間に株価が大きく値下がりをしてしまったというのは、避けたいもの。
売却を予定しているなら、換金のタイミングも重要になります。

なお、相続した不動産や株式を売却する予定なら、タイミングには気をつけたほうがいいです。
たとえば、「小規模宅地等の特例」。
利用すれば、土地の評価額を大きく下げられるケースがあります。

ただし、この特例にはさまざまな要件があり、相続人によっては「申告期限まで土地を保有していること」が必要になるケースもあります。
そのため、申告期限前に売却してしまうと、特例を利用できなくなる可能性もあるのです。

特例が使えなければ、相続税の負担が大きく増えてしまいます。
もし、相続後に売る予定があるなら、事前に税理士に相談したほうがいいでしょうね。

また、遅すぎるとデメリットも。
相続税の申告期限から3年以内に相続財産を売却した場合には、「相続税の取得費加算の特例」を利用できる可能性があります。一方で、3年を過ぎると、この特例は利用できません。

相続は「相続税を申告して終わり」ではありません。
相続財産の価値は、その後も動き続けます。

評価額や時価の動きを踏まえながら、持ち続けるのか、売却するのかを早めに判断できるよう、手続きを進めていきましょう。

冒頭のあじさいも、見頃は6月上旬から7月上旬にかけてで、長くは続きません。
相続も「そのうち」と思っている間に状況が変わることがありますから。


【編集後記】
昨日はオフ。
W杯のイングランド、
ポルトガル、アルゼンチンの
試合を楽しみました。

午後は妻と買い物に。
まくらを変えようかと、
いろいろ試しました。

【昨日の1日1新】
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