土地を贈与するご相談をいただくこともありますが、あまりおすすめしません。
その理由をまとめてみました。
贈与する財産に制限はない
相続対策として生前贈与を検討されることもあるでしょう。
贈与する財産に制限はなく、「あげる」「もらう」というお互いの意思表示があれば、どんな財産もわたすことができますし、「生命保険に関する権利」など目に見えない財産を贈与の対象になります。
とはいえ、贈与をしないほうがいい財産もあります。
その1つは不動産。
不動産を贈与することもできますが、わたしはあまりおすすめしていません。
もちろん、特別な事情があって贈与したいという場合もあるでしょう。
でも、そうでなければ不動産の贈与をおすすめしていません。
財産をわたす方法として贈与以外に相続もあるわけですが、不動産は相続で引き継いだほうがいいケースが多く、もし不動産の贈与を検討している場合には、一度立ち止まってみるのがおすすめです。
いちばんの理由は「小規模宅地等の特例」
相続税の特例の1つに「小規模宅地等の特例」があります。
条件に該当する自宅や貸付けている土地を相続した場合には、土地の評価額が20%〜50%の評価になる特例。
亡くなった方の自宅の土地が20%になるということは、もし自宅の土地が3000万円だとすれば、特例で600万円の評価額になるわけですから、この特例は支払う相続税を考えても無視できないでしょう。
この特例を利用するには、相続で引き継ぐか遺言書によって土地を引き継ぐことが前提。生前のうちに贈与でわたした土地については特例を利用することができないのです。
不動産は相続時精算課税贈与で贈与することも多いですが、この場合も贈与税はかからないとしても、相続や遺言書でわたしていないため、やはり「小規模宅地等の特例」を利用できません。
それでいて、贈与した不動産は相続のときに「持戻し(生前贈与加算)」で相続財産に上乗せされます。
不動産を贈与でもらった場合、贈与税もかかりますし、それ以外にいわゆる移転コストとして、不動産取得税(評価額×3%)や登録免許税(評価額×2%)を払うことになります。あとは司法書士の報酬なども。
いっぽうで相続でわたすとなれば、不動産取得税はゼロ、登録免許税は(評価額×0.4%)ですから、移転コストは相続のほうが安く済むわけです。
相続を迎えたときに、あのとき生前贈与していなければ「小規模宅地等の特例」を利用できたのに…となれば、目も当てられません。
不動産をどうやって渡すかはよく考えたほうがいいでしょう。
「贈与税の配偶者控除」もあるけど
贈与税の特例の1つに「贈与税の配偶者控除」があります。
自宅の権利や自宅を建てるためのお金を婚姻20年を超える配偶者に贈与した場合には、最大2000万円までは、贈与税がかからないという特例です。
さらに相続のときには、贈与した自宅の評価額については、2000万円までを限度に持戻しがされません。
ここだけを聞くと、「2000万円まで持戻しがされず、相続財産に上乗せされないならいいじゃん」と思われるかもしれません。
ただ、この特例もあまりおすすめしていません。
そもそも、相続税では、配偶者の相続した財産が1.6億円までなら相続税がかからない特例があります。(配偶者の税額軽減)
前述したように、生前に不動産を贈与すると移転コストが高くなります。すると、自宅を生前贈与をしなくてもよかったよね、となる可能性が高いです。
1.6億円を超える財産がほしいという場合には、話が変わってきますが…。
土地を贈与したほうがいいケースもないとはいいません。
ただ、大きな財産である不動産の贈与となれば、前述したように負担が増えることもありますし、相続で引き継いだほうが特例を利用できて有利になるケースもあります。
少なくともお金の贈与と土地の贈与では、手間も損得もかなり違います。土地の贈与を検討するときは、いったん立ち止まって、税理士に相談しつつ、相続でわたすか、贈与でわたすかをよくよく検討されるのがいいでしょうね。
【編集後記】
昨日はオフ。相続メルマガの配信。
午前中は長男(11)と妻が学校の宿題で
ケーキづくり。
わたしもちょっとだけお手伝い
させていただきました。

午後は3人買い物に。
HUNTERXHUNTERの
パズルと枠を買って
机の前に飾るとか。
夜はFC26を1回。
ロスタイムでなんとか勝ち越し。
【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
長男(11)のつくったケーキ
HUNTERXHUNTERのパズル

