確定申告では、事業上の取引をすべて帳簿に記載して申告する必要があります。
記帳するからには、数字を最大限に活用しましょう。
毎日の取引は漏れなく記帳する
フリーランスなど個人事業主は3月に確定申告をすることになります。
青色申告で65万円控除を受けるためには複式簿記で貸借対照表と損益計算書を作成する必要があります。
帳簿の正確性も求められます。
一定の所得があれば、発生主義で記帳しなければいけません。
年末時点で未払いや未入金でも、取引をしていれば、経費、売上で計上する必要があります。
毎月は正確に記帳することよりも「概算でも早く知りたい」という速報性を求めるべきですが、最終的には年間の取引をすべて記帳して正確な確定申告書を作成することが求められます。
記帳漏れをできるだけしないよう意識する、仕組みを構築することなどが必要です。
ためないでコツコツ記帳する ツールや仕組みを上手に活用する
記帳漏れの代表的なものとしては、経費の領収書があります。
売上の領収書はつづり込みになっていれば、なくすことはそんなにないと思います。
経費の領収書、レシートは発行者がバラバラのため、紛失しやすいのではないでしょうか。
預金から振込みで支払っているもの、カードで決済しているものであれば、預金通帳に記帳されます。漏れることはほとんどないでしょう。
しかし、現金で購入したものについては、領収書、レシートを紛失してしまえば、その領収書の取引自体が頭から消えてしまうこともあります。
そうなると、経費として計上することも忘れてしまい、その分の税負担を強いられることになります。
そうならないためには、毎日コツコツと記帳をしていくことが必要です。
これを面倒だと思うかもしれませんが、年明けになってまとめて記帳すること、紛失することのほうがそれ以上に面倒です。
できるだけ現金では購入しないで、ICカードやクレジットカードで購入するようにする。
あとは領収書から記帳までのタイムラグをできるだけ少なくするために、ツールを活用することも1つの方法でしょう。
今はスマホで写真を撮って、記帳に連携することができるツールもあります。
そういった仕組みを上手に利用しましょう。
事業の状況を知るための記帳が大前提
記帳は何のためにするか。税金計算以上に、自分の事業状況を把握するためにするべきです。
税金計算のためだけの記帳であれば、数ヶ月遅れで入力する、年明けにまとめて入力するでもなんとかなるのかもしれません。
でも、それでは判断基準として、数字を活用することはできません。
せっかく記帳をするのであれば、税金の計算だけでなく、月次で事業の状況を把握するなどもっと幅広く活用するために記帳をするべきです。
毎月、タイムリーに記帳をすることで、結果と原因の素早く確認でき、それに対する対応策を打てます。
資金繰りの状況、節税対策をすることもできます。
税金計算のためだけの記帳では、数字と向き合う時間も少なくなります。
それでは数字の見方のスキルもなかなか上がりません。
そのスキルアップをするためにも数字を見る機会を増やすべきでしょう。
【編集後記】
昨日は午後からお客様訪問。数字の話以外にも効率化のためのパソコン設定などを対応してきました。