消費税のインボイス、2026年10月1日から変わることも出てきます。
どう変わるか、ざっくりとまとめてみました。
「2割特例」が終わる。個人は「3割特例」に。
インボイスの「2割特例」は、もともと売上が1000万円以下で、本来は消費税が免税になるところ、自主的に「インボイスに登録する」と手を挙げて、今後ずっと消費税を払う道を選んだ場合に、利用できる特例です。
消費税の計算方法は1つではありません。
売上が990万円なら消費税は90万円。同様に消費税のかかる経費が440万円で消費税が40万円だとしたときに、税務署に払う消費税は50万円(=90万円-40万円)、原則課税といってこれがキホンです。
でも、簡易課税という計算方法を選ぶ(届出が必要)と、サービス業の場合なら税務署に支払う消費税を45万円(=90万円×50%)にでき、原則課税よりも少なくなります。
さらに「2割特例」は、2年前(2期前)の売上が1,000万円以下なのに、あえてインボイス登録したヒトに限って、「税務署に支払う消費税は18万円(=90万円×20%)でいいよ」という特例でした。
この「2割特例」、2026年9月30日を含む期間で終了します。
つまり、個人は2026年で終了。法人は2026年9月30日を含む決算で終わるのです。
ただ、個人の場合は「2割特例」は終わりますが、その後は「3割特例」を利用できます。
2年前の売上が1,000万円以下であれば、最大2年間利用することができるのです。(2027年なら2025年の売上が1,000万円以下が前提)

すると、売上が990万円だとすると、税務署に支払う消費税は27万円(=90万円×30%)になり、「2割特例」に比べると、負担は増えますが、それでも少なくて済むことが多いです。
今のところ、2028年までは「3割特例」を使える予定です。(変わるかもしれませんけど)
もちろん、どの計算方法がいちばん有利になるのかは、チェックしないといけませんが、選択肢はあるということ。
いっぽうで法人には、「2割特例」が終わった後の「3割特例」がありません。
法人には「3割特例」がない
あえてインボイス登録をして「2割特例」を利用していた法人は、2026年9月30日を含む年度で「2割特例」は終了。
その後はどうなるのか?
売上が1,000万円を超える他の会社と同じように「原則課税」か「簡易課税」のどちらかを選ぶことになります。
「簡易課税」を選んだほうが有利になるケースも多いです。ただ、気をつけないといけないのは「簡易課税」を選ぶには、届出書を出さないといけないということ。
これまでの「2割特例」を選ぶのは、申告書を出すときに意思表示すればよく、届出書は必要ありませんでした。
でも、「簡易課税」を選ぶなら、期限までに届出書を出さないといけないのです。
その期限はいつなのか?
通常は「簡易課税」の届出書の期限は、利用する年度の前の日まで。
事前に出しておかないといけないのです。
ただ、この「2割特例」を利用していた会社が「簡易課税」を選ぶ場合に限っては、「届出書」は、その年度の申告書の提出期限までに税務署に出せばいいことになっています。

たとえば、3月決算の会社であれば、2028年5月31日が「簡易課税」の届出書の提出期限です。
ということで。もし「簡易課税」を選ぶなら、届出書の出し忘れには気をつけましょう。
2026年10月1日から控除割合80%→70%に
ここまでお話したのは、税務署に払う消費税のはなし。
もう1つ、2026年10月から変わるものがあります。
それが、インボイス登録をしていない取引先からモノを買ったり、サービスを受けた場合のルール変更です。
インボイス登録をしていて、消費税を「原則課税」で計算している会社や個人に影響するはなしです。(「2割特例」や「3割特例」、「簡易課税」を選んでいれば、影響ないです。)
原則課税の場合、売上の消費税と経費の消費税の差額を税務署に払います。
インボイスがはじまったことで、インボイス登録をしていない個人や会社と取引をした場合、請求書に消費税が載っていても、原則としてその消費税を売上の消費税からマイナスできなくなりました。
ただ、いきなりゼロにするのではなく、しばらくの間は一部だけをマイナスできるルールになっています。
その割合が2026年9月30日までは80%でした。
たとえば、110万円をインボイス登録をしていないフリーランスに支払った場合、本来は10万円の消費税を売上の消費税からマイナスできるところ、8万円(=10万円×80%)しかマイナスができなかったわけです。(それでも8万円はマイナスできたわけですけど。)
この割合が2026年10月1日以後の取引から70%になります。さらにその後段階的に減っていき、2031年10月1日からはインボイス登録していない取引先から買った場合の消費税は、売上の消費税から一切引けなくなります。

それはそれとして。
経理も変わります。
会計ソフトで経費処理するときの税区分を変えないといけません。
さらに1年のうちに「80%控除」の取引と「70%控除」の取引が出てくるわけです。
や、ややこしい…。
ということで、2026年9月30日を区切りに消費税のルールもちょっとずつ変わるので、参考にしていただければ。
【編集後記】
昨日は税理士業。
午後にアプリづくりなど。
夜はゲームを。
【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ
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