マイホームを贈与するなら「贈与税の配偶者控除」 生前贈与加算されない財産

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結婚してから20年以上経っていれば、配偶者に自宅を贈与することもできます。

贈与税の配偶者控除という特例があります。

「贈与税の配偶者控除」でマイホームやマイホームを買うお金をあげる

マイホームの持分を妻に贈与したいのであれば、特例があります。

「贈与税の配偶者控除」。

贈与税にも配偶者控除があるんです。

配偶者控除というと、パートの奥さんで年収が103万円以下の・・・というあの配偶者控除が真っ先に浮かびますが、(2018年からちょっと変わります。)

平成29年分の年末調整 平成30年分の扶養控除等申告書に見慣れない『源泉控除対象配偶者』?

2017.11.23

あれは、所得税や住民税の話で・・・。

贈与税の配偶者控除はそれとはまったく別のものです。

贈与税の配偶者控除

ざっくり言えば、結婚してから20年以上経っている配偶者(奥さんまたはご主人)に

  • マイホームの自宅や土地(持分でもいい)
  • マイホームを買うためのお金

を贈与した場合に、贈与税の申告をすれば、贈与税の課税価格から最高2,000万円を控除できるという制度。

たとえば、こんなケース

贈与税の計算
マイホームの評価額 土地建物で4,000万円
持分1/2を贈与する

なら贈与する評価額は4,000万円の1/2で2,000万円。

贈与税率をかけるもとになる贈与税の課税価格はゼロとなって、

(2,000万円−1,890万円(配偶者控除)−110万円(基礎控除額))=0

贈与税額はゼロとなるわけです。

つまり、基礎控除額110万円と合わせて最高2,110万円までは贈与税がかからないというもの。

そして、もし相続があった場合でも、その贈与が相続開始前3年以内であれば、通常は相続税の計算対象になるのですが、

贈与をするならできるだけ年の早いうちがいい 生前贈与加算というブーメラン

2017.03.15

この贈与税の配偶者控除を受けた、最大2,000万円の部分は相続税の計算対象になりません。(110万円は加算対象)

これもこの贈与税の配偶者控除の大きな特徴です。

適用するにはどうしたらいいの?

もし、この特例を使うなら、当然、そのためのハードルを超える必要があります。

それを次で見てみます。ハードルは全部で6つです。

6つのハードル

  1. 婚姻期間が20年以上
  2. 贈与された資産がマイホームやマイホームを買うためのお金
  3. 贈与を受けた年の翌年3月15日までにそのマイホームに住んでいるか、もらったお金でマイホームを取得して住んでいる
  4. その後も住み続ける見込みである
  5. 過去に同じ配偶者で配偶者控除を受けたことがない
  6. 贈与税の申告をする

まずは結婚している期間が20年以上ということ、結婚してからそれなりの期間経ってないとダメってこと。

だから20歳早々に結婚したら、この特例が使えるのは40歳前半といったところでしょうか。

あとはマイホーム自体を贈与してもいいし、マイホームを買うためのお金を贈与してもいい。

これに、その贈与の翌年3月15日までに住んでいないといけないという要件が乗っかってきます。これが結構キビシイことも。

1月や2月など年初のうちに贈与した場合と、11月とか12月など年末近くに贈与した場合では、スケジュールの負担感もまるで違います。

やるなら計画的に。

ちなみに、この贈与税の配偶者控除は、夫婦仲がよければ1回だけの特例です。

贈与税はゼロでも・・・・

この贈与税の配偶者控除。贈与税はゼロでも、知っておきたいことがあります。

申告は必要

たとえ、贈与税がゼロでも贈与税の確定申告は必要です。

つまり贈与税額ゼロでも申告書を税務署に出さないといけない。

これが相続があった年に、その前にマイホームの贈与をしていたらどうなる?

それでも、贈与税の申告書は出す必要があります。

どうやって申告書に書くの?

贈与税の申告書にどうやって書くか?

その説明は国税庁のHPに記載例があるので、詳しいのはそちらを見て頂ければ。

自分で申告するなら確定申告書作成コーナーを使うのがおすすめです。

 

移転コストはかかる

贈与税はかからないとしても、負担が何もないわけじゃありません。

不動産取得税や登記の際の登録免許税といったものはかかります。

しかも、移転コストは相続よりも贈与の方が高い。

例えば、不動産取得税は相続の場合は非課税ですし、贈与の場合には、固定資産税評価額の1.5%または3%かかります。

登録免許税についても同様に相続と贈与では違いがあります。

この移転コストは、特例を使って贈与したとしても発生するコスト。

ただ、自宅を買うための現金を贈与する方を選ぶなら…? 当然、移転コストの負担はありません。

やるべきかはよく考える

贈与税の配偶者控除を使うかどうかは、よく検討するべきです。

そもそも、配偶者には、相続時には1.6億円か法定相続分のどちらか大きい方の金額までは相続税がかからないという特例もあります。

被相続人の妻の相続税がゼロになる特例 「配偶者に対する相続税額の軽減」とは?

2017.08.06

あと小規模宅地等の特例が使えるのは、相続か遺言によって取得した土地だけで、贈与で取得したものは適用できません。

小規模宅地等の特例で相続税は大きく減少する 税額がゼロでも申告は必要

2017.07.25

適用できれば、自宅土地は330㎡まで土地の評価額を8割減できるので大きいです。

そんな税負担よりも、相続後に「居心地が悪くならないように、持分を入れておきたい」というケースもあります。

贈与税の配偶者控除を使うのであれば、事前によく、よく検討しておきたいものです。


【編集後記】
昨日は法人の決算を。利益も出て、決算書もいい感じになっています。夕方には歯医者で定期検診。定期的なチェックもひとり仕事には大事なことです。

【昨日の1日1新】

※「1日1新」→詳細はコチラ
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