小規模宅地等の特例で相続税は大きく減少する 税額がゼロでも申告は必要

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相続税の申告書を作成するときには、適用の検討を欠かせない「小規模宅地等の特例」。

自宅の土地も要件を満たせば評価減に。ただし税金はゼロになっても申告は必要。

要件を満たせば、大幅に土地の評価額が減少するために無視できない規定です。

「小規模宅地等の特例」って?

相続税の申告をするときには、被相続人が保有していたすべての財産を評価します。

もちろん、被相続人が土地等を保有していた場合にも、路線価や倍率で評価をするわけです。

先日7月3日にも平成29年の路線価が発表されたところです。

平成29年分の路線価が公表されました 上昇傾向は止まらない?

2017.07.03

その被相続人の土地等のうちで、一定の条件をクリアしている土地については、「評価額の減額を認めるよ」というのが「小規模宅地等の特例」です。

どの土地に適用するかで、相続税額が変わることもあり、よくよく検討することが必要です。

どれくらい減額になるの?

「小規模宅地等の特例」といっても、具体的にどういった特例なのか?

適用のための要件など、少々複雑なのですが、それでも知っておいて頂きたい内容。

少しでも簡単にするために、ざっくりと書いてみます。

説明上の注意
細かく書くとわかりにくくなるので、本当にざっくりの説明です。詳細は下記をご確認ください
→ No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)|財産の評価|国税庁

 

どんな土地が対象になるの?

まずは小規模宅地等の対象になる土地等は、こういった土地だよと言うことを理解して頂ければ。

以下の4つに区分されます。

特例対象となる宅地等 本当にざっくり説明すると・・・
特定事業用宅地等 被相続人や生計が同じ親族の個人事業のために使われていた土地等
特定同族会社事業用宅地等 同族会社に貸していた土地等(その土地の上にある建物を貸す場合も)
特定居住用宅地等 被相続人や生計が同じ親族の住居のために使われていた土地等
貸付事業用宅地等 被相続人等が誰かに貸していた土地等(有料で。タダ貸しなどはダメ)
生計が同じ親族とは?
法律用語では「同一生計親族」と言います。簡単にいうとお財布が一緒の親族ということです。

 

他に要件はないの?

もちろん他にも要件はあります。

そんなに簡単に評価減をしてくれるものではありませんからね。

特例の対象となる土地ごとに要件が違っています。

土地の取得者の要件や土地の保有の要件などがあります。

例えば被相続人の貸付け以外の事業のために使われていた土地、つまり特定事業用宅地等なら

  1. 土地を取得したのが被相続人の事業を承継した親族である
  2. 相続税の申告期限まで土地を保有し続けている

などといった要件をクリアしている必要があるのです。

その他の宅地等の要件はこちらで確認してみて下さい。

→ No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)|財産の評価|国税庁

減額割合は?

そして、減額できる限度面積や減額割合は次のようなものです。

特例対象となる宅地等 限度面積 減額割合
特定事業用宅地等 400㎡ 80%
特定同族会社事業用宅地等 400㎡ 80%
特定居住用宅地等 330㎡ 80%
貸付事業用宅地等 200㎡ 50%
特定居住用宅地等と特定事業用(または特定同族会社事業用)宅地等が両方ある場合
特定居住用宅地等と特定事業用(または特定同族会社事業用)宅地等の両方がある場合には、限度面積は730㎡になります。

複数の土地等に特例を適用することもできますが、やっぱり限度面積を考慮する必要があります。

例えば、被相続人の居住用の宅地(評価額 4,000万円 地積 200㎡)の場合、他の要件をクリアしていれば、本来は4,000万円の評価なのに相続税の申告書での評価額は8割減額の800万円になるのです。(特定居住用宅地等の限度面積は330㎡)

つまり相続税もその分減少することになるわけですから是非、適用させたい特例なのです。

「小規模宅地等の特例」を受けるなら相続税の申告が必要

「小規模宅地等の特例」を受ける要件をすべてクリアしていても、まだ気は抜けません。

「「小規模宅地等の特例」を適用すると、基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数:3人なら4,800万円)以下になるから税金かからないでしょ。」

「だから相続税の申告はしなくてもいいよね。」と申告しないのでは、マズイんです。

なぜなら、この「小規模宅地等の特例」、相続税の申告をしないと適用ができません。

「小規模宅地等の特例」を適用した結果、相続税額が出ないなら、相続税の申告は必要になるのです。

相続が発生する前に「小規模宅地等の特例」の要件を満たしているかどうかはある程度検討できるものです。

適用要件が複雑な「小規模宅地等の特例」、自分だけで判断しないで、税理士などの専門家に事前に相談しながら検討してみるのがおすすめです。


【編集後記】
昨日は、午前中から法人の月次処理を。夕方に歯医者に行ってきました。自分のメンテナンスも大事な仕事ですね。

【昨日の1日1新】
※「1日1新」→詳細はコチラ

プラグイン P3


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